近年、デジタル化が進みパソコンやスマートフォンを利用するユーザーは増えており、Webサービスは私達の生活に欠かせないものとなりました。
インターネットを使った様々なサービスが普及しています。そんなWebサービスを開発しているWebエンジニアに興味を持っても、どのような仕事かイメージがつかないのではないでしょうか。
「Webエンジニアは実際、どんな仕事をしているんだろう?」「Webエンジニアの働き方ってどんなもの?」「未経験からでもWebエンジニアを目指せるのだろうか?」
このような疑問をもつ方も多いと思います。
Webエンジニアと聞いても、具体的にどのような仕事をしているのか分からず不安ですよね。
そこで本記事では大きく以下5つのテーマについて紹介していきます。
- Webエンジニアとは?仕事内容を解説
- Webエンジニアの種類と働き方
- Webエンジニアの年収
- Webエンジニアに必要なスキル
- Webエンジニアになるための方法
一口にWebエンジニアといっても、働き方や種類なども色々とあります。
まずはWebエンジニアとはどういった仕事内容なのかを理解して、自分の目指したいキャリアから逆算してWebエンジニアを目指すか判断してみてください。
Webエンジニアは需要も高く、スキル・経験次第でリモートやフリーランスとしても働きやすい魅力的な職種ですので、ぜひこの記事を参考に挑戦してみてはいかがでしょうか。
Webエンジニアとは?どんな仕事内容?
Webエンジニアとは何なのか、まずは基本知識と具体的な仕事内容について解説していきます。
Webエンジニアといっても、様々な職種や働き方がありますので、ここでは一般にWebエンジニアと呼ばれる方の仕事内容について紹介します。
Webエンジニアとは?
Webエンジニアとは、WebサイトやアプリなどのWebサービス開発を行う職種です。プログラミング言語を用いて、ブラウザやスマホで動作するサービスの設計・開発を行います。
Webサービスを開発して終わりではなく、リリース後も運用や保守業務に携わるのもWebエンジニアの仕事です。次の章では、そんなWebエンジニアの具体的な仕事内容を解説していきます。
Webエンジニアの仕事内容
Webエンジニアの主な仕事内容は以下になります。
- 企画・設計
- 開発
- テスト
- 運用・保守
まずは企画・設計といった作業があります。Webサイトやアプリを具体的にどのように作成するかや使用する技術調査など、クライアントと打ち合わせを行いながら仕様を決定する段階です。
設計作業が完了すれば、Webデザイナーにデザインを作成してもらい、設計・デザイン通りにプログラミングを用いて開発を行っていきます。開発に使用する言語は案件内容やサービスの内容によって異なるため、「これを覚えておけば大丈夫!」といったものはありません。
開発と平行してテストの動作検証も行い、問題ないことを確認したらリリースとなります。その後はサービスに不具合が発生した際の対応や、サービス改善のための更新作業などを行うことになるでしょう。
このようにWebエンジニアは、Webサービスにおけるシステムの全般を担う重要な職種といえます。
Webエンジニアの種類とはどんなものがある?
Webエンジニアと一口に言っても、担当する領域によって以下3つに大きく分けられます。
- フロントエンドエンジニア
- バックエンドエンジニア
- インフラエンジニア
Webサービスには、私達の目に触れる表側の部分と裏側の処理の部分があります。それぞれの分野のエンジニアによって、ユーザーの使いやすさに配慮した、機能的に問題のないサービス開発を行っていくのです。それでは一つずつ解説していきます。
フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアはWebサイト上の見た目に関わる部分の開発を担当するエンジニアです。
Webサイト上にボタンが設置してあったり、マウスカーソルを対象の要素に重ねたときに情報を表示したりといった動作をプログラミングで実現します。
フロントエンドエンジニアに必要となる言語には以下のようなものがあります。
- HTML&CSS
- JavaScript
- Vue.js
- React.js
これらの言語を使用して、Webサイトをユーザーにとって使いやすく魅力的なものになるように開発を行っていきます。
バックエンドエンジニア
バックエンドエンジニアはユーザーの目に見えないサーバー側の処理を担当するエンジニアです。
ユーザー登録処理やクレジットカード登録などのWebサイト運営に重要なシステムの開発を行い、データベース管理やサーバーとのやり取りなど、覚えることも多くなる傾向にあります。
バックエンドエンジニアに必要な言語には以下のようなものがあります。
- Java
- PHP
- Ruby
- Python
バックエンドエンジニアは、データベースやサーバとのやり取りなど、Webサービスが通信や情報処理を行う上で欠かせない重要な部分を扱います。
インフラエンジニア
インフラエンジニアはWebサービスを安定して稼働させるために必要な、ネットワークやサーバーといったITインフラの運用・保守を担当するエンジニアです。
インフラはWebシステムの基盤となる技術のため、責任や重要度は高いといえます。
主な仕事内容には、サーバーやネットワークの設計・構築・運用・保守・セキュリティ対策などがあるため、幅広い知識やスキルが求められます。
最近ではクラウドサーバーを使用するのが主流になってきているため、AzureやAWSといった主要なクラウドサーバーを扱えるスキル・経験が必要になってくるでしょう。
Webエンジニアの働き方をご紹介!
Webエンジニアの仕事内容や職種について解説してきましたが、ここからは働き方について解説していきます。
正社員・フリーランス・副業などの働き方がありますので、それぞれの特徴を理解した上でどのような働き方を目指したいかを考えてみてはいかがでしょうか。
正社員
正社員はどこかの企業に就職してWebエンジニアとしての業務を行う働き方です。
リモートワークなどの働き方も増えてきてはいますが、基本的に出社して業務を行うことになるため、時間は拘束されてしまうでしょう。
正社員として働くことのメリットとしては、以下のような点が挙げられます。
- 福利厚生制度が充実している
- 毎月一定の給与が入り、精神的に安定する
- エンジニア業務に集中できる
- キャリアアップを狙いやすい
雇用されているため、明日に突然仕事がなくなるようなことはなく、毎月一定の給与が貰える点はメリットといえるでしょう。
また、営業や経理などのエンジニア業務以外のことは会社がやってくれるため、エンジニア業務に集中して早くレベルアップしたい人にもオススメといえます。
デメリットとしては働き方の自由がなかったり、大きく稼ぐことが難しい点が挙げられますが、設計や技術選定など上流の仕事に関わりやすく、フリーランスエンジニアの方をマネジメントする立場のため、キャリアアップを目指す方にはとても良い働き方です。
更に大きく稼ぎたい方は、スキル・経験を身につけ上流の仕事もこなせるようになった後、フリーランスに挑戦してみることも考えてみてはいかがでしょうか。
フリーランス
Webエンジニアは、フリーランスのような自由な働き方を選びやすい職種です。
未経験からいきなりフリーランスを目指すことは難しいと思いますが、正社員としてスキル・経験を積んでいくことでフリーランスになることは可能です。
フリーランスとして働くことのメリットとしては、以下が挙げられます。
- 自分で参画したいプロジェクトを選べる
- 働く時間や場所が自由
- 単価が高い
Web開発全般の業務を引き受けることもできますし、プロジェクト単位や特定の期間だけ働くなど、自由に働き方を選ぶことができます。
また、スキル・経験があれば、正社員より高単価の仕事を得ることができるため、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
デメリットとしては、正社員のように福利厚生がなかったり、エンジニア業務以外にもやらなければならない雑務が増えてしまうことが挙げられますが、個人で働きたい方にとってはとても魅力的な働き方といえるでしょう。
副業
本業とは別で副業として働くこともできます。まったくの未経験の方が副業的な働き方をするには大変かもしれません。
しかし、コーディング業務だけなど、特定の業務だけに携わるなどで貢献できることもあるため、まずはどのような案件の募集内容があるかを確認してみましょう。
本業でWebエンジニアとして働いている方でも、異なる分野のプロジェクトに参画することによって、本業だけでは得られない新しい技術や知見を獲得できます。
スキル・収入アップの両方を狙えるため、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
ただし、あくまでも副業なので本業がおろそかにならないように注意する必要があります。
WebエンジニアとSEの違いは?
Webエンジニアと似たような職種として、SE(システムエンジニア)があります。
これらの違いはどこにあるのでしょうか?結論から言えば、両者の違いは業務範囲の違いにあります。
システムエンジニアとは、システムを企画・設計するエンジニアのことです。
クライアントへのヒアリングやチーム全体の管理など技術的なことだけでなく、Web開発プロジェクトを円滑に進めるために全体の舵取りを行います。
どちらも設計の段階から関わることがあるため、企業などによっても境界線は曖昧なところがあります。
しかし、システムエンジニアの方は全体的な舵取りを行うことから、実際にコーディングに取り掛かることは少ないです。
また、システムエンジニアは社内向けシステム開発などを行い、WebエンジニアはWebシステムの開発に特化している点などの違いもあるため、ご参考にしてみてください。
Webエンジニアの年収
Web開発において重要で業務範囲も多岐に渡るWebエンジニアについて紹介してきましたが、ここからはWebエンジニアの年収について解説していきます。
求人ボックスを見てみるとWebエンジニアの平均年収は約573万円になっています。(2022年7月時点)
月額換算で約48万円となっており、日本の平均年収と比較しても高い傾向にあることが分かります。
全体の給与幅としては366〜904万円と広いため、スキル・経験・年齢・業界などによって年収は変わってくるでしょう。
また、地域で比較して見てみると関東圏の方が高い傾向にあるため、地方在住の方は考慮に入れておく必要があります。
Webエンジニアはリモートやフリーランスとしても働きやすい職種なので、以下のようなスキルを磨いていくことで、年収アップを狙っていきましょう。
- 複数の開発言語を扱える
- 相手に負担をかけないコミュニケーションスキル
- マネジメントやディレクションを行える
技術面以外でも年収アップを狙う為に必要なスキルは多いので、常に向上心を持って学習を続けていく必要があるでしょう。
しかし、スキル・経験が身についてフリーランスになれば、平均年収以上に大きく稼ぐチャンスもあります。
ぜひ今のうちから挑戦してみてはいかがでしょうか。
Webエンジニアに必要な能力
Webエンジニアは業務範囲が多岐に渡ることから、Webに関する様々な知識が必要となります。
担当する領域によって必要なスキルや技術が異なる場合もありますが、ここではWebエンジニアとして必要な汎用的な能力について紹介します。
Web系プログラミング言語
まず、Webエンジニアとなる上で必須となるのがプログラミングスキルです。
フロントエンド/バックエンド、Webアプリ/スマホアプリなど、担当する領域や開発したいサービスによっても必要となる言語は変わりますが、最低限1つの言語には精通しておく必要があるでしょう。
何か一つでも言語を使用した経験があれば、その後の言語習得は比較的覚えやすいです。
需要も高く、未経験からでも比較的学びやすいWeb系プログラミング言語には以下のようなものがあります。
- HTML/CSS
- JavaScript
- Ruby
- PHP
- Python
- Swift
どの分野のWebエンジニアになるとしても、HTML・CSS・JavaScriptあたりは基礎的な言語のため、使えるようになっていた方がいいです。
Web系の業界で活躍したいなら「PHPやRuby」AIなどの機械学習。
データサイエンスに興味があるなら「Python」スマホアプリ開発を行いたいなら「Swift」というように、それぞれの言語でできることは変わってくるため注意しておきましょう。
コミュニケーションスキル
Webエンジニアはクライアントへのヒアリング・WebデザイナーやWebディレクターとの打ち合わせなど、コミュニケーションが必要となる場面が意外と多いです。
作りたいサービス内容に認識違いが生まれないようにすることはもちろん、開発時にチームメンバーと適切にコミュニケーションをとり、生産性のアップを目指す必要があります。
コミュニケーションの中でも、「説明する力」が特に重要です。
自分の持っている知識や経験から、クライアントの要望を汲み取り解決するための具体的な提案などをする必要があるからです。
論理的思考力
Webエンジニアとして仕事をしていく上で、設計や開発時に複雑な要件や仕様を考えることや、開発を進めていく上での全体のスケジュールを立てていくことが必要になってきます。また、急なトラブル発生時の対応をする必要もあるでしょう。
そんなときに必要なのが論理的思考力です。
論理的思考力とは物事を筋道立てて考える力のことで、問題をいかに切り分けて考えられるかどうかが重要になってきます。
流れで決めるのではなく、きちんと一つずつ問題を細分化して考えて答えを導きだすことを練習していきましょう。
Webエンジニアになるには
ここまでWebエンジニアの仕事内容・年収・働き方などを紹介してきました。
未経験からWebエンジニアになるにはどうしたらいいのでしょうか?
いざ未経験からWebエンジニアになろうと思っても、始めはどのように進めていけばよいか分からず不安だと思います。
そこでここからは、未経験からWebエンジニアになるまでに抑えておきたい以下3つのテーマについて、一つずつ解説していきます。
- プログラミング言語の習得
- ポートフォリオの作成
- 転職活動
一つ一つ詳しく解説すると膨大な量になってしまうため、未経験からWebエンジニアになるまでの大まかな流れに分けて、簡単に解説していきます。
プログラミング言語の習得
まずは1つでいいのでプログラミング言語を習得しましょう。
Webエンジニアとして働いていく上で、プログラミングスキルは必須といえます。
言語には様々な種類がありますが、既に働いてみたい業界や志望する企業があるのなら、そこで使用する言語を選びましょう。
参考として、未経験からでも比較的習得しやすく、需要が高い言語を紹介します。
- Java
- PHP
- Python
最初は難しく感じるかもしれませんが、これらの言語を一つでも習得してしまえば、他の開発言語を学ぶ際にも考え方を応用することができます。
PythonはWeb開発だけでなく、AIや機械学習の分野でも使われている言語なので、これからの将来性も期待できておすすめですよ。
ポートフォリオの作成
未経験からWebエンジニアを目指す際にはスキルを証明する必要があります。
しかし、スキルの証明はどのようにすればいいのでしょうか?
未経験からWebエンジニアに転職を目指す際に必要となるのがポートフォリオです。
ポートフォリオとは個人が開発したサービスのことをいいます。
学習と並行して簡単でいいのでWebサイトを作ってみましょう。
ポートフォリオの作成に関して、飛び抜けた技術力は必要ありません。
最低限のスキルの証明と、どのような考えを持って開発を行ったかなどを説明できることが重要です。
そのための方法として、GitHubやQiitaを活用する方法が挙げられます。
GitHubではソースコードの中身などを見てもらいます。
また、ポートフォリオ作成中に詰まったことや、ポートフォリオの概要などをQiitaなどに積極的にアウトプットするようにしてみてください。
企業が求めていることは、技術力よりも開発過程の考え方などの方が重要になるため、日頃からドキュメントとして残しておく習慣をつけておくと、他の転職者達に差をつけられますよ。
転職活動
ポートフォリオの作成と平行して進めていきたいのが転職活動です。
未経験の方がWebエンジニアになるのは厳しいですが、転職エージェントなどを利用することで、専任の方のサポートを受けながら効率的に転職活動を進めることができます。
転職エージェントには沢山の種類があり、エージェントによっても得意とする案件や、担当者との相性があるため、複数に登録して比較検討して決めましょう。
以下では未経験からWebエンジニアを目指す際に登録しておきたいエージェントを紹介します。
転職を成功させるためにも、ぜひ自分に合った転職エージェントを活用して、未経験からでもスキルを磨いていける転職先を見つけていきましょう。
まとめ
本記事ではWebエンジニアの仕事内容から、年収・働き方・必要なスキルなどを紹介してきました。
私たちの生活に必要不可欠なものとなってきたWebサービス。
WebエンジニアはそんなWebサービスを支えるためのとても重要なポジションであることを解説してきました。
Webエンジニアの働き方はどちらかといえば柔軟で、リモートワークなども比較的しやすいといえるでしょう。
正社員・フリーランスなど、どちらがいいかは個人の考え方によっても異なると思います。
しかし、フリーランスのWebエンジニアとして働けるようになると、働く場所や時間が自由になり、高単価を目指せます。
また、Webエンジニアはプログラミング言語以外にも、必要となるスキルが沢山あります。
コミュニケーションスキルや論理的思考力なども鍛えていくことで市場価値は高まっていくでしょう。
本記事を読んで未経験からWebエンジニアを目指したいと思った方は、まずプログラミングを学んでWebエンジニアとして転職しましょう。
そしてゆくゆくはフリーランスとして独立することで、自由な働き方も実現できます。
これからの将来性にも期待できるWebエンジニアにぜひ早い内から挑戦してみてはいかがでしょうか。