SEやエンジニアから上流の仕事に転職したい方の中には、ITコンサルタントが気になっている方もいるのではないでしょうか。
スキルや経験が身についてくると、より上流の仕事に携わりたいと考える方は多いと思います。
では、一般に高年収と言われるITコンサルタントの平均年収は、どれくらいなのでしょうか。
ITコンサルタントは高い能力とスキルが必要になる職種です。
そのため、正しい方法でスキルアップしていけば、年収1000万円も狙える職種です。
ITコンサルタントは人員不足なので、雇用条件の質が上がると同時に年収は年々上がっています。
今回は、ITコンサルタントの仕事内容から年収、そして年収を上げるための方法を紹介していきます。
年齢別の年収やフリーランスになった場合の年収なども詳しく説明していくので、ITコンサルタントに転職したい方や案件にエントリーしたい方は参考にしてください。
まずはITコンサルタントの概要を抑えよう
まず初めに、ITコンサルタントの仕事内容を解説していきます。
ITコンサルタントとは、ITを駆使して企業の課題を解決する専門家のことです。
クライアントの経営戦略を熟知し、戦略に沿ったIT投資計画を立て、必要なツールの導入などを行う職種です。
他にも、プロジェクト全体の管理やAIの導入、システムの分析や選定、開発したツールの運用など業務は多岐にわたります。
仕事内容は大きく3つの段階に分かれています。
- ヒアリング・分析
- 提案
- マネジメント
まずはクライアント企業の経営戦略や現在使用しているシステムなどについてヒアリングします。
ヒアリングした事項を整理し、分析することで企業の課題を洗い出します。
課題を洗い出した後は、その結果を踏まえて課題を解決する力が必要です。
また、プロジェクトを統括し、マネジメントして全体の管理を行うことも重要な仕事の1つです。
ITコンサルタントの平均年収をご紹介
次にITコンサルタントの平均年収を紹介していきます。
地域や年代、専門とする業務によって年収にばらつきはありますが、一般的な会社員の年収と比べるとITコンサルタントの平均年収は高い傾向にあります。
ITコンサルタント全体の平均月収は50万円ほどです。
新卒では年収が約300万円というケースもありますが、最高年収は1200万を超えています。
ITコンサルタントは高いスキルや経験が求められるため、同年代の平均値よりも年収が高くなっています。
しかし、この数値は全体的な平均値なので、年代や形態ごとを詳しく年収を見ていきましょう。
【20代】ITコンサルタントの平均年収
まずは、20代の会社員ITコンサルタントの平均年収を紹介します。
20代のITコンサルタントの平均年収は約500万円です。
この数値はあくまで平均なので、20代で年収1000万円を稼ぐITコンサルタントも少なくはありません。
この500万円という年収は、同年代の平均年収よりかなり高い金額です。
20代の平均年収は310万円ほどで、50代でようやく500万円台になります。
この年収の数値だけでも、ITコンサルタントには高いスキルが求められることがわかります。
20代でITコンサルタントに転職したいという方は、今よりも高収入で働くことができる可能性が高いでしょう。
【30代】ITコンサルタントの平均年収
次に、30代の会社員ITコンサルタントの平均年収を見ていきましょう。
30代のITコンサルタントの平均年収は約730万円です。
30代の平均年収は約420万円なので、同年代の年収と比べると大きく上回っています。
また、20代のITコンサルタントの平均年収である500万円から大幅に年収が高くなっています。
20代よりも経験や実績を積むことによって、年収が高くなっていると考えられます。
会社員で大幅に年収を上げることは通常なかなか難しいですが、ITコンサルタントの場合は比較的年収が上がりやすい職種だといえるでしょう。
この720万円という数値はあくまで平均年収なので、頑張り次第ではもっと年収を上げていくこともできます。
フリーランスITコンサルタントの平均年収
次に、フリーランスでITコンサルタントとして働いている場合の平均年収を紹介します。
フリーランスITコンサルタントの年収にはかなり幅がありますが、ボリューム層は1200万〜1600万円ほどです。
このように、フリーランスITコンサルタントの平均年収は、多くの人が目標とする年収1000万円を超えています。
一般的には、会社員ITコンサルタントとして働くよりもフリーランスITコンサルタントのほうが高収入です。
フリーランスになると、福利厚生などのメリットはないものの、ITコンサルタントの需要はどんどん高まっているので、年収アップのメリットは大いに受けられるでしょう。
会社に差し引かれるお金がないことも、高収入が期待できる理由の1つです。
ITコンサルタントは年収1000万円を超えることも可能？
結論から言うと、ITコンサルタントは年収1000万円を超えることができる職種です。
同年代と比べて年収は高い傾向にありますし、スキル次第ではどんどん年収を上げていくこともできます。
ITコンサルタントの年収が高い理由としては、高い能力とスキルが求められるということが大きいでしょう。
技術が風化するのが早い業界なので、時間をかけて学んでも習得する頃には陳腐な技術になってしまうことも少なくありません。
そのため、技術を早く習得できる人材や、業務に穴をあけないよう柔軟に対応できる人材が求められています。
ITコンサルタントは優秀な人材のヘッドハンティングが多い職種なので、優秀な人材が引き抜かれないように多数の企業で年収などの雇用条件が見直しされています。
このような理由から、ITコンサルタントは年収1000万円を超えることが可能な職種と言えるでしょう。
ITコンサルタントとして年収を上げる方法
ITコンサルタントは同年代と比べて平均年収が高く、年収1000万を超えることも可能な職種です。
平均年収が高いとはいえ、早くITコンサルタントとして年収を上げたいという方や、なるべく良い条件でITコンサルタントに転職したいと考えている方も多いと思います。
そのため、ここではITコンサルタントとして年収を上げる方法を3つ紹介します。
- 資格を取得する
- 最先端技術にかかわる
- フリーランスとして活動する
1つずつ詳しく説明します。
資格を取得する
ITコンサルタントとして年収を上げるためには、資格を取得することも1つの手です。
資格取得で年収が上がるかどうかはあくまでも企業によりますが、一定の能力を示すために資格を取得するITコンサルタントも少なくありません。
ITコンサルタントの業務に役立つ資格を3つ紹介します。
- ITコーディネーター
ITコーディネーターとは、国家プロジェクトの一環として設けられた資格です。
試験に加えて研修の受講が必要になっています。
- 中小企業診断士
中小企業診断士とは、経営コンサルタントの業務に関する国家資格です。
この資格を取得すると、中小企業に対しての運営管理やマーケティングなどの幅広い知識が得られます。
- PMP
PMPとは、プロジェクトマネジメントに関する国家資格です。
ITコンサルタントのみではなく、多くの業界から注目されている資格です。
最先端技術に携わる
最先端技術に携わることによっても、ITコンサルタントとして年収を上げることが可能です。
AIやロボティクスなどの最先端技術の需要が年々高まっています。
しかし、需要に反してAIやロボティクスに対応できる人材は多くありません。
そのため、ITコンサルタントとしてこれらの最先端技術に対応できる能力があればかなり重宝されるでしょう。
また、AI技術などを活用してクライアント企業の課題を解決するための提案ができれば、クライアントから高く評価される可能性もあります。
このように最先端技術の知識をつけ、案件に携わることで希少価値の高いITコンサルタントになり、年収を上げることができます。
IT業界の最先端技術は進歩のスピードが速いので、常にアンテナを張っておくことも重要です。
フリーランスとして活動する
ITコンサルタントとして年収を上げるために、フリーランスとして活動する方法もあります。
会社員では年収を上げることに限界がある場合があるので、すぐに年収を上げたい方はフリーランスのITコンサルタントとして活動することもおすすめです。
フリーランスとして活動する場合は、福利厚生など会社員としてのメリットは受けられませんが、高単価の案件を獲得しやすいので年収面では大きなメリットを受けられることもあります。
その理由の1つとしては、単価の交渉が自分でできるためです。
フリーランスのITコンサルタント向けの案件はもともと高単価に設定されていることも多いですが、スキルや経験をアピールすればそれ以上に高単価で案件を取得することもできるでしょう。
ITコンサルタントからのおすすめキャリアパス
ITコンサルタントのキャリア形成が具体的にイメージできない方もいると思います。
理想的なキャリアパスを描くためには、明確にプランを立てる必要があります。
まずは、ITコンサルタントからどんなキャリアパスがあるのかを把握することが大切です。
ITコンサルタントからのおすすめのキャリアパスを3つ紹介します。
- その企業で昇進
- より好待遇の企業への転職
- 独立・企業
今後の見通しを持つために参考にしてください。
その企業で昇進
まず、おすすめのキャリアパスの1つにその企業で昇進することがあります。
現在の所属企業内でステップアップするのであれば、精神的ハードルは低いでしょう。
入社後しばらくは情報収集や資料の作成など、事務作業も多く担当すると思います。
その後、プログラミングや開発、業務設計やシステム設計など様々な経験を積んでいきます。
平均して5〜7年ほど務めて経験を積むと、マネージャー職へステップアップできる可能性が高くなります。
マネージャー職になるとクライアント企業との交渉やプロジェクトの管理などの業務が増え、難易度は高くなりますがやりがいもより感じられるようになるでしょう。
中には、パートナーと呼ばれる共同経営者を目指す道もあります。
その企業の経営者層として管理や営業を担うこともできるので、その企業で高みを目指したい方にはおすすめです。
より高待遇の企業への転職
他にも、より高待遇の企業へ転職することも年収を上げる方法の1つです。
ITコンサルタントは引く手あまたなので、より待遇のいい求人も多く出回っているでしょう。
また、ITコンサルタントで身につけたスキルや経験を活かして別のコンサルティング企業への転職も可能です。
ITコンサルタントの経験があれば、他業種でもかなり重宝されます。
外資系コンサルタント企業や戦略系など、様々な企業の中から転職先を選ぶことができます。
しかし、注意点としては、コンサルティングファーム以外への転職を検討する場合年収が下がってしまうこともあるので、慎重に判断しましょう。
転職して年収を上げる方法は、職場環境を変えたい人にもおすすめです。
人間関係に悩んでいたり、通勤時間が長くて不満を抱えている場合は思い切って転職する選択肢を選ぶのも良いでしょう。
自分の得意分野に特化した高待遇の企業に転職すればモチベーションにもつながり、現職よりも高いパフォーマンスを発揮できるかもしれません。
独立・起業
ITコンサルタントにおすすめのキャリアパスの3つ目は、独立・起業することです。
実際に独立したり起業するITコンサルタントは非常に多いです。
その理由は、フリーランスになれば、ある程度働き方は自分で決めることができ、メリットが大きいからです。
関わる分野や時間をあらかじめ交渉してプロジェクトに参加するなど、自分の自由な時間が増えるケースも多くあります。
また、フリーランスITコンサルタントの需要が高いので、報酬も高めで交渉することができ、モチベーションにもつながるでしょう。
また、幅広い分野のプロジェクトに関わる機会が増え、専門分野が広がりスキルアップもできます。
ITコンサルタントは高い将来性を誇る
今後も多くの企業でIT化が進んでいると考えられるため、ITコンサルタントの将来性は明るいといえるでしょう。
デジタルトランスフォーメーションと言われる、企業がIT技術を用いて業務の在り方を変える事業戦略が広がっています。
企業の様々なニーズに応えるため、転職市場においてITコンサルタントは一定の需要がある仕事です。
現在ITコンサルタントだけでなく、IT系の人材は常に人手不足と言われています。
しかし、同時にツールによる自動化を目指す動きも進んでいます。
この動きが一般化すれば、IT戦略の立案やシステム導入を専門としているコンサルタントなどの上流人材の需要がますます上がっていくでしょう。
そのため、ITコンサルタントの年収は今後10年間は上がり続けると言われています。
このようなことから、ITコンサルタントは需要があり、将来性も明るい職種だと言えます。
ITコンサルタントは需要も年収も高い職種
ITコンサルタントとは、ITを駆使して企業の課題を解決する専門家です。
クライアント企業のニーズをヒアリングし、分析することで企業の課題を洗い出します。
その後、課題を解決するプロジェクトを統括し、全体を管理します。
ITコンサルタントは、平均的に同年代よりも年収が高い職種です。
資格を取得したり、最先端技術に関わることで年収1000万円を超えることも可能です。
また、フリーランスITコンサルタントになるキャリアパスもあります。
フリーランスになると高単価で案件を獲得することができるため、年収の面で大きなメリットを得られます。
ITコンサルタントは高い将来性を誇っており、今後も安定した職種だと言えるでしょう。
IT技術を用いて業務を根本から変える企業が増えているため、ITコンサルタントの需要は年々高まっています。
そのため、ITコンサルタントはSEやエンジニアから上流の仕事に転職したい方にはおすすめの職種です。
ITコンサルタントへの転職を希望している方は、ぜひ今回の記事を参考にしてください。
