Webエンジニアに興味があるけど、「Webエンジニアはやめとけ」「Webエンジニアはきつい」といった意見を聞いて不安になっていませんか?
将来性が高いと言われるWebエンジニアですが、なぜネガティブな意見が見受けられるのでしょうか?
本記事では、大きく分けて3つのテーマについて紹介します。
- Webエンジニアはやめとけと言われる理由
- Webエンジニアに向いている人と向いていない人の特徴
- あなたが求める企業に転職するためのコツ
最後まで読めば、あなたがWebエンジニアとして活躍できるかが分かります。
Webエンジニアはやめとけと言われる7つの理由
将来性があり人気の高い職業として知られるWebエンジニアですが、なぜ「Webエンジニアはやめとけ」と言われているのでしょうか?理由は以下の7つです。
- 職場によっては激務で残業も多い
- 要求レベルが大きい
- 常にスキルを磨き続ける必要がある
- 仕事が属人化しやすい
- 事業に安定性がない場合は給料が上がりづらい
- 技術のみのエンジニアだとキャリアに限界がある
- ビジネスの設計までは学べない
職場によっては激務で残業も多い
転職エージェントGeeklyが発表したデータによると、IT業界における1ヶ月の残業時間は「23.2時間」だと分かりました。
参考:IT業界の「残業」の実態を徹底解説!長時間労働の現状を知ることで転職活動を優位に進めましょう
計算すると1日1時間程度の残業になりますが、職場によって大きく異なります。現場によっては、「毎日4時間以上残業」「納品1週間前は普段より残業が増える」など労働時間はさまざまです。また、急なトラブル対応で休日出勤したり、夜間に対応したりなど勤務時間外に仕事をする場合もあります。
要求レベルが大きい
Web系の開発現場ではスピード感が求められ、アジャイル開発が多く使われます。アジャイル開発とは、機能単位の小さなサイクルで計画から設計〜開発〜テストの工程を繰り返す開発方法です。
アジャイル開発とは反対に、全工程の計画を立てて順番通りに進めていく開発方法をウォーターフォール開発と呼びます。
アジャイル開発はウォーターフォール開発と比較すると開発スピードが速く、顧客の要望を柔軟に取り入れられるのがメリットです。
言い換えると、開発途中で仕様が変わる場合があるのでWebエンジニアの作業が増え、結果としてスケジュールやタスク管理が難しくなり、残業や精神的負担の増加に繋がります。
常にスキルを磨き続ける必要がある
IT業界は移り変わりが激しいので、常にあなた自身のスキルを磨き続ける必要があります。数年前の技術が「古い」と言われることも珍しくありません。
そのため、IT業界で活躍する人材でいるためには、常にアンテナを張り巡らせて新しい技術を吸収する必要があります。時にはプライベートの時間を削って勉強したり、自己研磨のために投資したりと、学ぶ姿勢が大事です。
「勉強が苦手な人」「IT業界の変化についていけない人」は、Webエンジニアの仕事が辛く感じるでしょう。
仕事が属人化しやすい
Webエンジニアは専門性の高い職種なので、仕事が属人化しやすい傾向にあります。
属人化とは、特定の業務を担当できるメンバーが決まっており、そのメンバーしか対応できない状況のことです。
属人化によるデメリットは、自分にしか出来ない作業のため「万が一のことを考えると休めない、早く帰れない」といった長時間労働に繋がりやすくなります。また、自分の担当業務でトラブルが発生した場合、一人で対応する場合もあるでしょう。
事業に安定性がない場合は給料が上がりづらい
IT系の競合サービスが多いため、新規事業への投資を優先する企業は多々あります。言い換えると、既存事業が安定していない企業は、新規事業へ投資し売上の増加を図ります。つまり、固定費である給料にあまりお金をかけられません。もし、あなたが転職を考えているなら、安定して利益を出している企業を選びましょう。
技術のみのエンジニアだとキャリアに限界がある
Webエンジニアとして、技術だけでIT業界を生き抜いていくのは難しいかもしれません。アデコが現役エンジニア1000人を対象にした調査によると、約6割のエンジニアが「技術スキルだけでは生き残れない」と考えていることが明らかになりました。
参考:技術スキルだけでは生きられない!?ITエンジニアに今後求められる能力は?
もちろん、スキルを磨いて高収入を得ているWebエンジニアもいますがほんの一部です。幅広い選択肢の中からキャリアを選びたい場合は、技術だけのエンジニアから脱却しなければなりません。
ビジネスの設計までは学べない
Webエンジニアは開発現場の経験やスキルを身につけられますが、事業を成長させるための市場調査や成長戦略、営業に携わる機会は少なめです。こういったビジネス設計をするには、Webエンジニアからプロジェクト全体の進行管理を行うプロジェクトマネージャーを経て、経営方針や事業戦略に基づいてサービスを成長させるプロダクトマネージャーにキャリアアップする必要があります。
Webエンジニアに向いている人
「Webエンジニアはやめとけ」と言われる理由を見て、「Webエンジニアにはなりたくない」と考えたあなた。しかし、Webエンジニアに関わらずどんな職業でも向き不向きがあります。Webエンジニアに向いている人の特徴を4つ紹介するので、自分に適性があるかどうか判断してみてください。
- プログラミングが好きな人
- ロジカルシンキングができる人
- 技術の勉強を続けられる人
- コミュニケーションが苦ではない人
プログラミングが好きな人
Webエンジニアとして働く上でプログラミングは必要不可欠です。案件によっては、1日中パソコンと向き合ってプログラミングする場合もあります。
ですので、「プログラミングが苦痛」「プログラムエラーが出るとやる気が無くなる」といった場合、残念ながらWebエンジニアの仕事は向いていません。
また、一人で集中して黙々と作業するのが得意だったり、プログラムエラーやバグが出ても根気よく向き合えるなら、Webエンジニアの適性があると言えます。
ロジカルシンキングができる人
ロジカルシンキングは伝えたい内容を整理し、道筋を立ててわかりやすく相手に伝える力のことです。
たとえば「パソコンの画面で目が痛い」だと、「パソコンの画面」と「目が痛い」の関係性が分からないので、言いたいことが伝わらない文章になってしまいます。
そこで、少しだけ文章に説明を加えてみます。
「長時間パソコンの画面を見ていると目が痛くなる」
先ほどよりも文章が具体的になったので、意味が分かりやすくなったかと思います。
複数人で仕事をする機会が多いWebエンジニアにとって、コミュニケーションをスムーズに行うためのロジカルシンキングは必須です。
技術の勉強を続けられる人
IT業界は移り変わりが激しいので、新しい技術がどんどん生まれ、数年前の技術が古いと言われることが多々あります。ですので、「新しいことに挑戦したい」「トレンドの変化が楽しい」「新しい技術を勉強したい」と思えるあなたや、IT業界の目まぐるしい変化を感じ、好奇心がくすぐられるあなたもWebエンジニアとしての適性があると言えます。
コミュニケーションが苦ではない人
Webエンジニアは一人で黙々とプログラミングするだけではなく、チームメンバーやクライアント、他部署の仲間とコミュニケーションをとることが多い職業です。プログラミングについての相談や打ち合わせ、進捗報告やクライアントへのヒアリングなど仕事を円滑に進めるためにも、コミュニケーションは必要不可欠になります。Webエンジニアにとってプログラミングスキルは必須ですが、同じくらいコミュニケーション能力も大切です。
Webエンジニアに向いていない人
Webエンジニアに向いている人の特徴についてお話してきましたが、反対にどんな人がWebエンジニアに向いていないのでしょうか?ここでは3つの特徴について紹介します。
- 向上心がない人
- 人とのコミュニケーションが苦手な人
- 納期を守れない人
向上心がない人
何度もお伝えしていますが、IT業界は流行り廃りが激しいので、自身のスキルや持っている情報をアップデートする必要があります。そのため、向上心や学習意欲が無い場合はWebエンジニアとして活躍出来ません。「給料がいいから」「働き方が自由だから」「手に職を付けたいから」といった理由だけでは、IT業界ではやっていけません。
人とのコミュニケーションが苦手な人
人とコミュニケーションをとるのが苦手な場合、Webエンジニアとして働くのは難しいかもしれません。先述した通り、Webエンジニアはチームで働くことが多く、一人で仕事が完結する案件はほとんどありません。「自分の意見を言えない」「特定のメンバーと仕事がしたい」「人の話を聞くのが苦手」という場合、Webエンジニアになっても苦労するでしょう。
納期を守れない人
納期を守れないWebエンジニアは周囲から信用を失います。納期を守らないことはチームメンバーやクライアントからの信用を失墜し、「仕事が出来ない人」と烙印を押されてしまいます。最悪の場合、仕事を失い企業の損失にも繋がります。Webエンジニアの仕事は納期厳守が大前提になってくるので、納期に間に合うようにスケジュールを逆算して作業に取り組みましょう。
Webエンジニアになるなら企業選びは重要
Webエンジニアとして働きたいと思っても、どういった企業を選べばいいのか悩んでしまうあなたに、企業選びのポイントをお伝えします。結論からお伝えすると、経験者は自社開発を行なっている企業をおすすめします。未経験者はSESや受託制作企業を選択してください。
自社開発の企業がおすすめ
自社開発とは、自社のWebサービスやアプリを社内で開発することを指します。自社開発は担当するサービスが決まっている場合が多いので、特定領域への専門性が高いWebエンジニアになれます。また、クライアントから依頼を受ける受託開発よりも、スケジュールの調整がしやすいのがメリットです。しかし、自社開発はWebエンジニアに高いスキルを求める傾向があるので、未経験者は後ほど紹介するSESや受託制作企業を経て、自社開発企業に転職するのも1つの手段です。
未経験ならSESや受託開発企業
未経験者はSESや受託開発企業での仕事を通して、経験を積んでいきましょう。SES(システムエンジニアリングサービス)とはクライアントにエンジニアを派遣することを指し、受託開発はクライアントから仕事を受注し、サービスを開発することです。SESや受託開発の場合、さまざまなクライアントから仕事を受注するため、幅広い業務経験が積めます。また、多くのクライアントと携わるため人脈作りにも役立ちます。人脈が広がると新しい仕事が舞い込んできたり、あなたが独立した時に案件を貰えるかもしれません。自社開発では人脈を広げるのは難しいため、SESや受託開発ならではのメリットと言えます。
求める条件の企業に転職するコツ
自分の求める条件を満たした企業に入りたいけど、どうすれば良いのか分からないあなた。ここではあなたの転職を成功させるためのコツを5つご紹介します。
- なりたいエンジニア像を明確にする
- 技術の最新トレンドをキャッチしておく
- 企業研究を欠かさない
- 狙っている企業で働いているエンジニアに話を聞く
- 転職エージェントに話を聞く
なりたいエンジニア像を明確にする
Webエンジニアといっても担当分野は様々です。Webエンジニアになって何がしたいのかを考え、あなたが目指すエンジニア像を明確にしましょう。そして、あなたがやりたい仕事が出来る企業を選択してください。たとえば、フロントエンドに関する仕事をしたい場合は、WebサイトやWebサービス制作を行なっている企業が合っています。反対に、AI開発やシステム開発をメインに行なっている企業だと、あなたが思っている仕事が出来ないかもしれません。入社後のミスマッチを防ぐためにも、なりたいエンジニア像を明確にすることは大切です。
技術の最新トレンドをキャッチしておく
5GやNFTといったIT技術の最新トレンドをキャッチし、あなたが携わりたいIT技術が明確になれば、最先端の技術に対応している企業を見極められます。また、Webエンジニアとして何がしたいのかを考えるヒントとして、IT技術の最新トレンドを把握することが大切です。さらに、転職面接の際に業界に関する質問をされてもスムーズに答えられたり、IT技術を追う姿勢をアピール出来れば、「本当にWebエンジニアとして働きたい人なんだ」といった好印象を面接官に与えられるでしょう。
企業研究を欠かさない
入社後のミスマッチを防ぐために、企業研究は必ず行なってください。企業のWebサイトや求人票には仕事内容や企業理念、働き方や社員の声といった企業に関する情報が載っています。「想像していた仕事内容と違った」「昇給しづらい環境だった」といった早期離職に繋がる原因を減らすためにも、あなたの志望する企業が自分の希望にあっているか見極める必要があります。
狙っている企業で働いているエンジニアに話を聞く
あなたが志望している企業で実際に働いているエンジニアから話を聞くことで、Webサイトやネット上の情報には載っていないリアルな話が分かります。社風や働いている人の雰囲気、実際の業務内容や残業時間といった、その企業で働いている人にしか分からない情報が手に入ります。周りに話を聞けるエンジニアがいないあなたは、社員インタビュー記事や企業が運営しているブログ記事を読み、企業の情報を収集することをおすすめします。
転職エージェントに話を聞く
転職エージェントの担当者は多くの企業情報を持っています。特に給与面や有給取得率、残業の実態が気になっても、企業の面接官には聞きにくいと思っているあなた。転職エージェント担当者なら、あなたの代わりに企業側に情報提供を依頼してくれるでしょう。気になることは可能な限り解決し、あなたの希望に合った企業を探してみてください。
まとめ
「Webエンジニアはやめとけ」「Webエンジニアはきつい」と言われますが、人それぞれの感性によって大きく異なります。ただ、ネカディブな情報を鵜呑みにしてWebエンジニアを諦めるのは勿体ないことです。
また、Webエンジニアに向いている人の特徴を紹介しました。
Webエンジニアに向いている人
- プログラミングが好きな人
- ロジカルシンキングができる人
- 技術の勉強を続けられる人
- コミュニケーションが苦ではない人
上記を参考にし、あなたに適性があるか確認してみてください。
最後に、Webエンジニアとして働き続けるためには企業選びが重要です。希望する条件の企業に入社するためにも、企業分析と自己分析をしっかり行いましょう。