Webエンジニアに転職したくて情報収集していたら、「Webエンジニアは増えすぎていて飽和状態になっている」「Webエンジニアには将来性がない」とネガティブな意見を見つけて不安になっていませんか?
結論からお伝えすると、Webエンジニア人口は確かに増えています。しかしWebエンジニアは将来性が高く、スキルや実績次第でキャリアアップが見込める職種です。
本記事では、「Webエンジニアは増えすぎて飽和していないのか?」というあなたの不安に対して、大きく以下の3つのテーマについてご紹介します。
最後まで読めば、Webエンジニアとして活躍し続けられる方法が分かります。
Webエンジニアが増えすぎって本当?
「手に職をつけたい」「働く場所や時間を自由に選びたい」など、さまざまな理由からWebエンジニアを目指す人は増えています。
実際にどのくらいIT業界は注目されているのか、IT業界の求人倍率やプログラミングが学べるサイトやスクールから、IT業界の人気を解析します。
転職サイト doda(デューダ)が発表したデータによると、IT・通信の求人倍率は6.82倍です。
求人全体の倍率が2.31倍、メーカーが1.59倍、サービス業が2.74倍です。他の業種と比べても、IT業界の求人倍率は圧倒的な高さを誇ります。
引用:転職求人倍率レポート(2021年7月)
昨今プログラミングをオンラインで学べるサイトや、プログラミングスクールが多数存在しています。
プログラミング学習サイト | Prograte / ドットインストール / Schoo / Udacity / CODEPREP など |
プログラミングスクール | テックキャンプ / テックアカデミー / ポテパンキャンプ / RUNTEQ / DIVE INTO CODE / CodeCamp / 侍エンジニア など |
ここで挙げた学習サイトやスクールはほんの一部です。検索すると他にもさまざまなサービスが見つかります。
また無料で学べる学習サイトやオンライン講座も数多く存在し、プログラミングを独学で学ぶ人が増えています。
オンライン型の授業や、転職支援を行っているプログラミングスクールもあるので、まったくの未経験者や忙しい社会人でも、学習できる環境が用意されています。
プログラミングを学べる手段や環境が増えているということは、エンジニアを目指す人が増えている、と言い換えられます。
IT業界の求人倍率の高さや、プログラミング学習サイトとスクールの種類の豊富さから、Webエンジニアが人気の職種だと分かります。
未経験でもWebエンジニアになれるのか
結論からお伝えすると、未経験でもWebエンジニアになることはできます。
IT業界は慢性的な人手不足のため、未経験だとしても人手を求める企業が多数存在しています。
「Webエンジニアは増えすぎ」という事実はありますが、あなたが諦める必要は一切ありません。
以下の記事では未経験からWebエンジニアになるための転職活動に強いプログラミングスクールをご紹介しています。
Webエンジニアになるための一番の近道ですので、一読する価値ありです。
関連記事:未経験からエンジニアに!転職に強いおすすめのプログラミングスクール3選!
IT市場の将来性
IT市場は将来性が高いと言われています。
大きな理由として以下の3つが挙げられます。
- IT市場は伸び続けている
- Web業界は慢性的な人手不足
- AIやスマホアプリ、機械学習、DX、NFT(非代替性トークン)など、今後もどんどん注目を集める
具体的に1つずつ見ていきましょう。
IT市場は伸び続けている
IT専門調査会社のIDC Japanは、2021年の国内IT市場を19兆234億円と予想しました。2020年に大流行した新型コロナウイルスの影響を受けつつも、国内IT市場の規模は右肩上がりの成長を続けています。
引用:IDC、国内IT市場予測を上方修正–2021年は約19兆円規模に
情報セキュリティに対するニーズの増加や、DX(デジタルトランスフォーメーション)やAI(人工知能)など新しい技術やサービスの登場により、今後さらなるITの多様化が進むので、ますますIT市場は拡大していくでしょう。
Web業界は慢性的な人手不足
経済産業省が発表した資料によると、2030年には約79万人のIT人材が不足すると言われています。
ビッグデータやIoTなどの新しい技術やサービスの登場により、IT技術の多様化が進展しています。
しかし少子高齢化による労働人口の減少から、IT業界の需要に人材供給が追いついていません。
人材確保のために未経験可(ポテンシャル採用)の求人を出している企業もあります。
Webエンジニアとして働きたいと考えているなら、ぜひ挑戦してみてください。
引用:IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果
AIやスマホアプリなど、今後もどんどん注目を浴びる
AIという言葉を聞いたことはあっても、どういった技術なのかよく分からない人も多いと思います。
AIは意外に私たちの身の回りで使われています。
例えばiPhoneのSiri(スマートスピーカー)や、ルンバ(自動掃除ロボット)、チャットボットなどが挙げられます。
ビジネスシーンや私たちの日常生活にも活用されるAIは、今後もさらに市場を拡大していくでしょう。
またスマホアプリも急速に需要が伸びており、ゲームやSNS、音楽やニュース配信など、さまざまなアプリが世界中からリリースされています。
総務省が発表した資料によると、スマホアプリのダウンロード数は年々増加しており、今後も右肩上がりに増えていくでしょう。
AIやスマホアプリだけではなく、DXや5G、IoT、量子コンピュータなど新しい技術も注目されています。
引用:第1部 特集 IoT・ビッグデータ・AI~ネットワークとデータが創造する新たな価値~
Webエンジニアはどんどん淘汰されていく
少し厳しい話をしますが、自分自身のスキルや能力を磨かないWebエンジニアはどんどん淘汰されていきます。
ホームページの制作に必要な知識であるHTMLやCSSを知らなくてもWebサイトの制作ができるサービスや、PhotoshopやIllustratorを使ったことがない人でも、手軽にデザイン制作ができるサービスが多数リリースされています。
こういった便利なサービスが登場しているため、「誰にでも出来ること」しか出来ないWebエンジニアは市場価値が低くなります。
IT業界は移り変わりが激しく、技術や求められることも常に変化していきます。
流行り廃りについていけず、今持っている知識や知見だけで対処しようとする人もWebエンジニアとして生き残るのは極めて難しいでしょう。
Webエンジニアとして生き残る方法
Webエンジニアとして生き残るためには、勉強を怠らず自分自身のスキルを磨き続けるしかありません。
Webエンジニアを目指す人は多く、その中で生き残るためには、他のWebエンジニアと差別化を図るスキルを身に付ける必要があります。
では具体的にどうすればいいのか、5つのポイントに絞って解説します。
- 技術をアップデートし続ける
- プラスαのスキルを身に付ける
- 世の中のニーズや動向にアンテナを張る
- 需要の高い言語を身に付ける
- 専門性を高める
技術をアップデートし続ける
IT業界は変化が激しく主流の技術がどんどん入れ替わるので、常に技術や知識をアップデートする必要があります。
例えば2000年前半に流行った、Adobe社開発のWebアプリケーション「Flash」は2020年にサービスが終了しました。
一方でDXや5G、IoTなどさまざまな新しい技術が広がっています。
Webエンジニアは新しい技術を積極的に取り入れ、古い技術に固執しない姿勢が大切です。
プラスαのスキルを身に付ける
プラスαのスキルを身に付けることで、スキルアップやキャリアアップ、フリーランスに転身など、いくつもの道が切り開けます。
例えばU/IUXの知識はスキルアップに役立ちます。
UI(ユーザーインターフェース)は、ユーザーとサービスのインターフェース(接点)のことです。
Webサイトであれば、デザインやフォント、ボタンなどユーザーの目に触れる外観はすべてUIになります。
UX(ユーザーエクスペリエンス)は、ユーザーがサービスを利用して得られる体験のことです。
ECサイトで買い物をしたときに抱いた「商品が見つけやすい」「商品の発送が遅い」などの感情がUXです。
UI /UXのスキルを身につけると、実際にサービスを利用するユーザーのことを考えた、使い勝手の良いアプリやWebサービスの設計ができるようになります。
ユーザーにとって有益なサービスを提供することで、あなたの実績にも繋がるでしょう。
世の中のニーズや動向にアンテナを張る
世の中のニーズや動向が変化すると、クライアントがWebエンジニアに求めるスキルも変化します。
求められているニーズに合わないスキルを磨いても、Webエンジニアとしての市場価値を高めることはできません。
新しい手法を積極的に取り入れる精神や臨機応変に対応できる柔軟性も、Webエンジニアにとって必要なスキルです。
需要の高い言語を身に付ける
Webエンジニアとしての市場価値を高めるために、需要の高い言語を身につける必要があります。
ソフトウェアテストを専門とする企業のTIOBEが発表した、プログラミング言語の人気ランキングはこちらです。
1位 | Python |
2位 | C |
3位 | Java |
4位 | C++ |
5位 | C# |
6位 | Visual Basic |
7位 | JavaScript |
8位 | Assembly language |
9位 | SQL |
10位 | PHP |
1位のPython(パイソン)はAI開発で注目されている言語です。
海外でも多くのアプリがPythonで開発されているので、今後日本でも主流になる可能性があります。
しかしプログラミング言語は流行り廃りの変化が激しく、2020年に8位だったPHP言語が、2021年には10位に落ち込んでいます。
プログラミング言語を学ぶときは、世の中のニーズに合った言語を選びましょう。
引用:あの人気言語が下降傾向?Pythonは首位維持–TIOBEプログラミング言語ランキング
新しいプログラミング言語を学ぶならUdemyがおすすめです。
様々な言語の教材があり、動画でわかりやすく学ぶことができます。
多くのWebエンジニアが活用しているプラットフォームですので、ぜひ活用していきましょう。
また、今後の将来性が高い言語やWebエンジニアが身につけておくべき言語は以下の記事で解説しています。
「どの言語を習得するか」というのは非常に大事になりますので、ぜひ参考にしてください。
関連記事:Webエンジニアに必要な言語を徹底解説!必須のものから用途別におすすめな言語を大公開
専門性を高める
専門性を高めて技術のスペシャリストとして、キャリアアップするのも1つの手です。
スペシャリストは特定分野の専門家として需要も高く、年収が上がる可能性も大いにあります。
Web業界の慢性的な人手不足により、スペシャリストの数も不足しています。
その反面、IT技術は進化し続けているので、今後もスペシャリストの需要は高まっていくでしょう。
Webエンジニアはキャリアアップしやすい
Webエンジニアで培ったスキルは、キャリアアップに役立ちます。
コンサルティングやスペシャリスト、マネジメントなど、Webエンジニアから進める道はさまざまです。
ここでは、代表的なキャリアプランをご紹介します。
- ITコンサルタント
- ITスペシャリスト
- プロジェクトマネージャー
ITコンサルタント
ITコンサルタントは、ITを活用して企業の課題を解決する専門家です。
リサーチや分析、IT戦略の策定、システムの導入や改善など、業務範囲は多岐に渡ります。
WebエンジニアからITコンサルタントにキャリアアップする場合、現場経験から培った知識があるので、課題や問題点に気付きやすく、現実的な提案ができるのが強みです。
ITコンサルタントはIT技術、経営や会計、クライアントの業界に関することなど、幅広い知識が必要になります。
他者とのコミュニケーションが得意で、知的好奇心が旺盛な人はITコンサルタントが向いているでしょう。
ITスペシャリスト
ITスペシャリストは、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が定めるITSS(ITスキル標準)の6つの専門分野のいずれかで、レベル3以上のスキルを1つでも取得している人のことを指します。
6つの専門分野はこちらです。
- システム管理
- セキュリティ
- データベース
- ネットワーク
- プラットフォーム
- アプリケーション共通基盤
ITスペシャリストは専門分野に対しての高いスキルや深い知識が求められます。
現場で経験を重ねて、技術のスペシャリストを目指したい人は、ITスペシャリストが向いているでしょう。
プロジェクトマネージャー
プロジェクトマネージャーは、プロジェクトチームの責任者のことです。
スケジュールや予算、納期や人員の管理、成果物のクオリティチェックなど、プロジェクト全体の管理をします。
プロジェクトマネージャーはクライアントやプロジェクトメンバーと連携しながら業務を遂行するので、マネジメントスキルやコミュニケーション能力、エンジニアに必要な業務知識が求められます。
クライアント目線を持ち、全体を把握できる視野の広さを持つ人は、プロジェクトマネージャーが向いているでしょう。
海外という選択肢も
日本の企業で経験を重ね、いずれはWebエンジニアとして海外で働きたい人もいるかと思います。
日本はIT化が進んでいるように見えますが、他の国と比べると遅れています。
アメリカや中国、北欧といったIT先進国で働く最大のメリットは、最先端の技術に携わる機会が増えることです。
プログラミング言語は世界共通語です。
グローバルな働き方をしたい人は、海外で経験を積むのも1つの手です。
Webエンジニアのキャリアプラン・キャリアパスについては以下の記事で詳しく解説しています。
理想のキャリアから逆算してスキルを身に着けていきましょう。
関連記事:Webエンジニアのキャリアパスを紹介!自分だけのキャリアパスを見つけて実現する方法
まとめ
Webエンジニアの人口は増えていますが、IT業界の市場拡大や慢性的な人手不足により、Webエンジニアの将来性は高くなっています。
しかし、未経験からWebエンジニアを目指している人も多く、そんな中で生き残るためには、ライバルたちに負けない強みを身につける必要があります。
Webエンジニアとして生き残る方法をお伝えしましたが、毎日コツコツ積み重ねることで、あなたのスキルは磨かれていきます。
Webエンジニアのキャリアパスは、コンサルタント系やマネジメント系、技術系など多種多様です。
専門性の高い人材は市場価値が高く、需要も高い傾向にあります。
今から準備を始めて、必要不可欠な存在だ、と言われるようなWebエンジニアを目指しましょう。