自社サイトの集客力を高めるためにSEO対策は欠かせません。
SEO対策には専門的な知識が必要なため、外注を検討している人も多いのではないでしょうか。
一口に外注といってもさまざまな業者があり、料金体系も大きく異なります。
そのため、見積もりを依頼する前に外注費の相場を知っておくことが大切です。
そこで今回は、SEO対策の外注見積もりについて解説します。
業者に依頼できる具体的な作業内容や費用の相場を見ていきましょう。
また、外注と内製のメリット・デメリットや依頼前に知っておくべきことなども合わせてお伝えします。
SEO対策の外注を検討している人は、ぜひ本記事を参考にしてください。
SEO対策の重要性
そもそもSEOとは、「検索エンジン最適化」を意味します。
SEO対策は、検索エンジンの検索結果で自社サイトを上位に表示させるための施策のことです。
SEO対策が重要な理由としては、以下の3つが挙げられます。
- 集客力が向上する
- 広告を出すより低コスト
- ブランディング効果がある
一般的に、ユーザーは検索結果の上位にあるサイトをクリックする傾向があります。
そのため、自社サイトを上位に表示させることでユーザーに訪問してもらいやすくなるのです。
集客の手段として広告の出稿もありますが、1回クリックされるごとに広告費が発生するなど、継続するには多額のコストがかかります。
一方、SEO対策なら広告に比べて大幅に費用を抑えられるのです。
また、自社サイトが検索結果の上位に表示されれば認知度が高まり、ブランディング効果も期待できます。
業者任せはNG
SEOに関する専門的な知識を持つ人材が自社にいないため、外注を検討している人も多いでしょう。
専門の業者に任せれば安心だと考えている人もいるかもしれません。
しかし、外部の業者にすべて丸投げするのはやめましょう。
なぜなら、効果のない対策や自社の意図と反する対策を行う業者もあるからです。
間違ったSEO対策を施すことで、自社サイトの集客力やブランドが低下するリスクもあります。
それを防ぐためにも、業者と自社の二人三脚で進めることが大切です。
この章では、業者任せではなく自社と共同でSEO対策を行う重要性を3つ解説します。
上位表示を確約できる業者はない
まず、自社サイトの上位表示を確約できる業者はいないことを理解しておきましょう。
検索結果の上位に表示されるかどうかは検索エンジン次第です。
そのため、自社から外注先にどれだけ料金を支払っても、検索エンジンに評価してもらえなければ意味がありません。
しかし、検索エンジンに評価してもらうのは難しいものです。
例えばGoogleの場合、Google検索セントラルでSEO対策に役立つ情報を公開しています。
ただし、「こうすれば上位に表示される」という具体的なものではありません。
公開されている情報をもとに手探りでサイトを改善していく必要があります。
また、サイトの評価基準であるアルゴリズムは頻繁にアップデートされるので、以前は有効だった対策でも今では効果がなくなっていることもあるのです。
ペナルティリスクがある対策をする業者もある
SEO対策にはさまざまな方法があります。
なかにはペナルティリスクがある対策を行う業者もあるので注意しなければなりません。
例えば、コンテンツ内にキーワードを不自然なほど詰め込む、お金を払って外部サイトからリンクを張ってもらうなどの対策が挙げられます。
これらはGoogleガイドラインに違反する可能性が高い対策です。
ペナルティを受けると検索結果に表示される順位が下がり、最悪の場合には検索結果に表示されなくなってしまいます。
それにより自社サイトへの訪問者が減ってしまうだけではなく、信頼性を失ってサイトの運営自体が難しくなる可能性もあるでしょう。
これを防ぐためには、業者がどのような対策を施すのか、その対策がペナルティ対象にならないかを事前に確認することが大切です。
狙ったキーワードで上位表示させないと無意味な場合もある
キーワードのなかには、競合サイトが少なく上位表示させやすいものもあります。
しかし、ただ単純に上位に表示させればよいというわけではありません。
競合サイトが少ないキーワードは検索される回数も少ない傾向にあり、上位表示されても訪問者はさほど増えないからです。
とはいえ、そうしたキーワードを使ってSEO対策の効果をアピールする業者もあります。
特に、SEO対策の効果が出たら報酬を受け取る成果報酬型の業者は、このような方法を使う可能性があるので注意が必要です。
また、自社サイトの意向とは合わないキーワードを提案されることもあります。
上位表示させやすいキーワードと自社にとってメリットのあるキーワードが必ずしも一致するとは限りません。
大切なのは狙ったキーワードで上位表示させることだと理解しておきましょう。
キーワードの選定は極力自社で行う
SEO対策の外注を検討している場合でも、キーワードの選定はできるだけ自社で行うのがおすすめです。
先ほどお伝えしたとおり、キーワードのなかには上位表示させやすいものが存在します。
業者に任せると、そうした自社サイトへのメリットがあまりないキーワードを選んでしまう可能性があるからです。
また、自社の事業への理解が浅いために関連性の低いキーワードを選定してしまうこともあるでしょう。
自社の事業やサービスを1番理解しているのは自社の社員です。
自社の強みを発揮し、利益につながるキーワードを自社で選定しましょう。
キーワードの種類
SEOにおいて、キーワードは表示順位を左右する重要な要素の1つです。
選定するキーワードによっては強力な集客力を期待できます。
キーワードを選定する前に、まずはキーワードの種類を理解しておきましょう。
キーワードには、以下の3種類があります。
- ビッグキーワード
- ミドルキーワード
- スモールキーワード(ロングテールキーワード)
ここからは、3種類のキーワードの特徴やメリット・デメリットを解説します。
上位表示を目指すには、それぞれを上手く使い分けることが大切です。
具体例も紹介しているので、キーワード選定に役立ててください。
ビッグキーワード
ビックキーワードとは、検索エンジンで多くのユーザーに検索されているキーワードのことです。
例えば、「東京」「ダイエット」などが挙げられます。
たくさん検索されるので、上位表示できれば多くのユーザーを集められるのがメリットです。
一方、クオリティの高い競合サイトも多いので、競争を勝ち抜いて上位表示させるのが難しいというデメリットがあります。
また、ビッグキーワードには多くの検索意図(=ユーザーが検索するときの目的)が含まれているのが特徴です。
「東京」というキーワードの場合、「東京を観光したい」「東京に引っ越したい」などの検索意図が考えられます。
上位表示されてもユーザーのニーズに合わなければサイトから離脱してしまうので、ビックキーワードだけを狙うのは避けたほうがよいでしょう。
ミドルキーワード
ミドルキーワードは、検索数がビッグキーワードとスモールキーワードの中間にあたるキーワードです。
基本的に「東京 歴史」「ダイエット 器具」のように2〜3語で構成されます。
ビッグキーワードとスモールキーワードの特徴を兼ね備えているのがメリットであり、デメリットでもあるといえるでしょう。
ビッグキーワードに比べて競合サイトが少ないので上位表示を狙いやすく、検索意図が絞られているのがメリットです。
しかしビッグキーワードほどの集客力はなく、スモールキーワードほどユーザーのニーズを正確に読み取ることはできません。
とはいえ対策しやすく、ある程度の集客力は見込めるため、効率的にSEO対策ができます。
スモールキーワード(ロングテールキーワード)
スモールキーワードとは、検索数が少ないニッチなキーワードのことです。
ロングテールキーワードとも呼ばれます。
3語以上の語句を組み合わせることが多く、例えば「東京 お土産 1000円以内」「ダイエット 糖質制限 レシピ」などです。
スモールキーワードは検索意図が明確になっていることが多く、ユーザーのニーズに合わせたコンテンツを作成しやすいというメリットがあります。
競合サイトが少ないため、上位表示を目指すことも比較的容易です。
そのため、まずはスモールキーワードの対策をするとよいでしょう。
ただし、検索数自体が少ないので上位表示されても多くの集客は見込めません。
また、まったく検索されないキーワードを対策しても意味がないので注意が必要です。
外注か自社かの判断基準
キーワード選定は自社で行うべきだとお伝えしました。
しかし、それ以外のSEO対策はどうすべきか迷っている人も多いのではないでしょうか。
外注するか自社で行うかは以下の基準で判断することをおすすめします。
- 自社内で人材を確保できるか
- どちらがコストを抑えられるか
SEO対策には専門的な知識が求められ、多くの人材が必要になります。
人件費と外注費のどちらのほうがコストを抑えられるか検討しましょう。
この章では、SEO対策を外注する場合と自社で実施する場合のメリット・デメリットをそれぞれ解説します。
どちらを選択するべきかを判断する際の参考にしてください。
外注のメリット
外注のメリットは以下の3つです。
- 最新のアルゴリズムに対応できる
- 第三者の意見を取り入れられる
- 本業に集中できる
検索結果の順位を決めるアルゴリズムは日に日に進化しているので、常に最新の情報を集めなければ対応できません。
SEO対策を専門的に行う業者なら、最新のアルゴリズムに対応してくれるので安心です。
また、自社サイト内で一般的には知られていない専門用語を使っているといった、自社の社員ではなかなか気づかない問題点もあるでしょう。
外注することで第三者の立場から改善点を指摘してもらえます。
さらに、自社の社員が本業に集中できることもメリットです。
仕事の生産性が向上することで、よりよい商品やサービスの提供につながります。
外注のデメリット
もちろん、外注することはメリットばかりではありません。
外注のデメリットはこちらです。
- 100%効果が出るわけではない
- 悪質な業者もいる
先にもお伝えしましたが、外注したからといって必ずしも効果が出るという保証はありません。
料金体系にもよりますが、もし効果が出なくても外注費用が発生します。
コストをかけても効果が現れなければ、自社にとって大きな痛手になるでしょう。
また、ガイドラインに違反するリスクのあるSEO対策を行う悪質な業者もいるので注意しなければなりません。
悪質な業者に依頼すると、一時的な効果は期待できるかもしれませんが、いずれは表示順位が下がるなどの悪影響があります。
外注先を選ぶ際は、信頼できる業者かどうかをしっかりと見極めることが大切です。
自社のメリット
では、自社でSEO対策を行うメリットを見ていきましょう。
- 自社の事業を理解している
- コミュニケーションをとりやすい
- 自社内にノウハウを蓄積できる
SEO対策には、自社の事業やサービスへの理解が欠かせません。
自社で対策する場合、事業やサービスの内容をよく分かっているので、特徴や強みを活かしたコンテンツを作成できます。
また、コミュニケーションをとりやすいので認識のズレも起こりにくいでしょう。
問題が発生した場合や方向性を転換したい場合も柔軟に対応できます。
さらに、自社内にSEOに関するノウハウを蓄積できるのもメリットです。
ノウハウを活かして人材を育てることで、より効果的なSEO対策が期待できます。
自社のデメリット
自社でSEO対策を行うのは、以下のデメリットがあります。
- 自社で人材を育成する必要がある
- 効果が出るまでに時間がかかる
まず、自社でSEO対策を行うにはSEOに関する専門的な知識を持つ人材を確保しなければなりません。
対応できる人材がいない場合は新しく採用し、育成する必要があります。
人材の採用や育成には多くのコストがかかるため、外注費よりも費用が高くなる可能性もあるのです。
また、SEO対策はすぐに効果が現れるものではありません。
自社で行う場合は、外注と比べてさらに時間がかかることを理解しておきましょう。
目に見える効果が現れなくても、最新の情報を取り入れながら地道に対策を続けることが大切です。
SEO対策の依頼パターン
SEO対策を外注する場合と自社で行う場合のメリット・デメリットを理解したうえで、外注を選択する人もいるでしょう。
外注には、作業の内容によって5つの依頼パターンがあります。
- 総合コンサルティング
- サイト設計
- 内部SEO
- 外部SEO
- コンテンツSEO
この章では、それぞれで依頼できる内容やメリット・デメリットを解説します。
「SEO対策を全般的に外注したい」「一部分だけ依頼したい」など、企業によって状況はさまざまでしょう。
外注の依頼パターンによって対応範囲は異なります。
自社サイトのSEO対策に必要な依頼パターンはどれなのかを検討してみてください。
総合コンサルティング
総合コンサルティングでは、以下のようなSEOに関する全般的な対策を行います。
- 自社・競合サイト分析
- 戦略の立案
- 内部対策
- 外部対策
- コンテンツ作成支援
自社・競合サイトを分析して改善点を洗い出し、SEO対策の戦略を立案します。
SEO対策にはさまざまな方法があるので、自社サイトの内外から適切なアプローチをしていくことが大切です。
自社サイトの現状に合わせて一貫したサポートを受けることで、高い効果が期待できます。
また、専門的な知識を持つ人材が自社にいなくても全般的なSEO対策をできるのがメリットです。
ただし、作業範囲が広いため費用がかなり高額になります。
以降で紹介する依頼パターンは、総合コンサルティングのサポート内容のなかから一部を担当するものだと考えるとイメージしやすいでしょう。
サイト設計
サイト設計とは、SEOに適したWebサイトの構造を設計することです。
具体的には、次の作業があります。
- キーワード調査
- 競合サイト分析
- サイト構成の作成
- 各ページの設計
- ユーザーの導線設計
サイト設計は、サイトの新規立ち上げやリニューアルの際に依頼するのが一般的です。
サイト設計をしっかりと行うことで、テーマがぶれずに一貫性のあるサイトができあがります。
コンセプトをはっきりさせることで信頼性が高まるため、SEOに効果的です。
また、ユーザーにとって使いやすい設計にすることで、サイトからの離脱を防ぐ効果もあります。
ただし、大規模なサイトの場合は費用が高額になることもあるのがデメリットです。
内部SEO
内部SEOとは、サイトやコンテンツの内部にSEO対策を施すことです。
具体的なサポート内容としては下記が挙げられます。
- 内部リンクの充実
- タグの最適化
- メタディスクリプションの見直し
- サイトマップの送信
- URLの正規化
サイトが検索結果に表示されるためには、まずインターネット上を巡回するクローラーと呼ばれるボットにサイトの情報を収集してもらう必要があります。
内部SEOを施すことでクローラーがサイトを認識しやすくなり、情報を正確に読み取れるようになるのです。
また、内部SEOにはページ表示速度の改善など、ユーザーの使いやすさに関わる対策も含まれます。
ユーザの利便性の向上はSEOに影響する重要な要素です。
ただし、内部SEOは効果が出るまでに時間がかかります。
外部SEO
外部SEOは、自社サイト内ではなく外部にSEO対策を施すことです。
主に以下の対策を支援します。
- 被リンクの獲得
- サイテーションの獲得
- SNSの運用
被リンクとは、外部のサイトから自社サイトへのリンクを張ってもらうことです。
被リンクを獲得することで、自社サイトは信頼性があると評価してもらえるようになります。
サイテーションは、SNSなどで自社やサービスについて言及されることです。
サイテーションに直接的なSEO効果はありませんが、認知度の向上や指名検索の増加など、間接的によい影響を与えてくれます。
またSNSを運用してコンテンツを拡散させることで、さらに認知度を高められるでしょう。
ただし、低品質な外部サイトからの被リンクや、ネガティブな意見のサイテーションが増えるのは逆効果です。
適切な対策をしなければSEOに悪影響を及ぼすので注意しなければなりません。
コンテンツSEO
コンテンツSEOとは、コンテンツの質を高めるための施策です。
例えば、以下の施策をサポートします。
- キーワード選定
- コンテンツ構成の作成
- ライティング
- コンテンツの継続的な更新
検索エンジンが高く評価するのは、ユーザーにとって有益なコンテンツです。
ユーザーが知りたい情報を分かりやすく伝えるコンテンツを作成することで、上位表示が目指せます。
また、継続的にコンテンツのメンテナンスをして、常に最新の情報にしておくことも大切です。
ただし、キーワードを無理に詰め込んだり、ほかのサイトから文章をコピーして使ったりする行為は、ペナルティ対象になる可能性があります。
外部SEOと同様、適切な対策をしなければ評価が下がるリスクもあることを理解しておきましょう。
見積もりの報酬パターン
外注する場合、見積もりの報酬パターンには固定報酬型と成果報酬型の2種類があります。
固定報酬型は、成果の有無に関わらず固定の報酬を支払う方式です。
数か月〜数年ほどの契約期間中に毎月一定の料金を支払う方法や、契約時に一括で支払う方法があります。
成果報酬型は、実際に自社サイトが上位表示されるようになったら報酬を支払う方式です。
報酬パターンは業者によって異なりますが、どちらを選択するべきなのでしょうか。
ここからは、固定報酬型と成果報酬型のメリット・デメリットを解説します。
固定報酬型のメリット
まず、固定報酬型のメリットから見ていきましょう。
- 費用が一定
- 幅広いサポートを受けられる
固定報酬型の場合、どれだけ成果が出ても発生する費用は一定です。
多くのコンテンツを上位表示できれば、そのぶん費用対効果は高くなります。
想定外のコストが発生することもないので、予算を組みやすいでしょう。
また、固定報酬型を採用している業者の多くはサイト内部のSEO対策に力を入れています。
総合コンサルティングも固定報酬型を採用していることが多いです。
固定報酬型の業者は、外部からの施策だけに頼ることなく、サイトを育てていくことに重きを置いていると思ってもらえばよいでしょう。
そのため、SEOに強い自社サイトをつくるためのさまざまなサポートを受けられます。
固定報酬型のデメリット
次に、固定報酬型のデメリットを2つ解説します。
- 成果がなくても費用が発生する
- 契約期間が長い
固定報酬型は一定の費用が発生するため、成果が出なくてもコストがかかります。
先にもお伝えしたとおり、成果を確実に保証できる業者はありません。
どれだけ対策を続けても成果が出ない可能性もあるため、報酬を支払い続けるのは大きなリスクであるともいえるでしょう。
また、固定報酬型を採用している業者の多くは内部SEOに注力し、サイトを育てることを重視しています。
内部SEOは効果が現れるまでに時間がかかるため、契約期間が長くなる傾向にあるのです。
もちろん契約中は費用が発生するので、期間が長くなるほど費用も高額になります。
成果報酬型のメリット
成果報酬型のメリットはこちらの2つです。
- 余計なコストを抑えられる
- 実績のある業者に依頼できる
成果報酬型は、成果が出なければ追加報酬も発生しないことが最大のメリットです。
初期費用は発生しますが、効果がなくても一定の費用を払い続ける固定報酬型と比べて、リスクが大幅に抑えられます。
なるべくリスクを取りたくない場合は、成果報酬型を選択するのもよいでしょう。
また、成果報酬型を採用しているということは、それだけ成果を出す自信があるということです。
もちろん100%効果を保証するものではありませんが、実績のある業者だといえます。
実績のある業者に依頼することで、自社サイトの上位表示も期待できるでしょう。
成果報酬型のデメリット
成果報酬型のデメリットも見ておきましょう。
- 対策内容が偏りがち
- 成果が出た場合の報酬が割高
成果報酬型の業者は、実際に成果を出さなければ人件費などをまかなえません。
そのため、すぐに効果が出やすく工数がかからない対策に偏る傾向にあります。
具体的には、被リンクの獲得や上位表示させやすいキーワードの選定などです。
しかし、これらの対策はペナルティを受けるリスクや、自社に利益をもたらさない可能性があります。
なかには何も対策をせずに、たまたま上位表示されただけでも報酬を受け取る業者もあるので注意が必要です。
また、成果が出た場合の報酬は割高に設定されています。
成果が出れば出るほどコストも大きくなることは理解しておきましょう。
SEOの外注費用相場
固定報酬型と成果報酬型にはそれぞれメリット・デメリットがあることがわかりました。
では実際にSEO対策を外注する場合、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。
ここからは、SEOの外注費用相場を見ていきましょう。
見積もりを依頼する前に外注費用の相場を把握しておくことは大切です。
相場が分からないと、悪質な業者から法外な金額を提示されても気づかずに契約してしまう危険性もあります。
SEO対策にかかる全体の費用とその内訳を解説するので、予算を立てる際の参考にしてください。
全体費用
SEO対策を外注するには、初期リサーチ費用や運用費用、コンテンツ制作費用などがかかります。
これらを含めた全体費用の相場は20〜70万円です。
ただし、サイトの規模や依頼内容によって大きく変動します。
小規模なサイトで一部のSEO対策を依頼する場合は、数万円で収まることもあるでしょう。
大規模なサイトでまとめて依頼する場合は、数百万円ほどかかることも覚悟しておかなければなりません。
また、報酬パターンが固定報酬型か成果報酬型かによっても左右されます。
初期費用が安いからといって成果報酬型を選択すると、成果が出たときに固定報酬型と比べて割高になることもあるでしょう。
目先の費用だけではなく、長期的な目線で費用対効果を考える必要があります。
以降で全体費用の内訳を見ていきましょう。
初期リサーチ費用
SEO対策を行うためには、まず初期リサーチをしなければなりません。
その費用は5〜20万円が相場です。
初期リサーチは、具体的に以下の作業が挙げられます。
- 滞在時間・流入経路の解析
- 掲載順位・クリック率の調査
- 被リンクの確認
- キーワード分析
アクセス解析ツールなどを使って初期リサーチを行うことで、自社サイトが抱える現状の課題を分析し、目標や対策の方向性を決定します。
また、SEO対策によってどのくらい効果が出たのかを把握するためにも必要です。
十分な初期リサーチを行わないと、効果的な対策を打ち出せなくなる可能性があります。
この工程で実際に対策を行うわけではないので必要性が分かりにくいかもしれませんが、必要経費であることを理解しておきましょう。
運用費用
運用費用は、実際にSEO対策を実施するためにかかる費用です。
相場は依頼内容やサイトの規模によって大きく変わります。
各依頼パターンの費用相場はこちらです。
依頼パターン | 運用費用 |
総合コンサルティング | 20〜50万円(月額) |
サイト設計 | 10〜100万円(一括) |
内部SEO | 10〜30万円(月額) |
外部SEO | 5〜100万円(成果報酬) |
外部SEOは成果報酬型を採用していることが多く、成果が出れば費用は高額になります。
それ以外は月額または一括で費用が発生する固定報酬型を採用しているのが一般的です。
大規模なサイトの場合、総合コンサルティング費用が月額100万円を超えることも珍しくありません。
SEO対策はすぐに効果が現れるとは限らないので、数か月〜2年程度は継続して費用が発生します。
コンテンツ制作費用
コンテンツ制作費用は、コンテンツSEOにおいて新規コンテンツを制作するのにかかる費用です。
コンテンツ1本あたりの単価が設定されている場合と、1文字あたりの単価が設定されており、文量によって費用が変わる場合があります。
費用の相場は、1本あたり1〜10万円です。
コンテンツ制作にあたって取材や専門家の監修が必要な場合は、費用が高くなる傾向にあります。
また、コンテンツの専門性や難易度が高いほど費用は高額です。
SEOに強いサイトをつくるためには、ある程度まとまった数のコンテンツが必要になります。
そのため、「1本あたりの単価×必要な本数」でコンテンツ制作にかかるおおよその費用を見積もっておきましょう。
SEO対策の見積もりの注意点
SEO対策を請け負っている業者はたくさんあります。
前述したとおり、なかにはペナルティリスクがある対策をしたり、自社にメリットのないキーワードを提案したりする業者もあるので注意が必要です。
では、そのような業者と契約しないようにするためにはどうすればよいのでしょうか。
この章では、SEO対策の見積もりをしてもらう際の注意点を3つ解説します。
- 事前になるべく質問する
- 金額だけで選ばない
- 成果が出なかった場合のことを明確にする
信頼できる業者かどうかを見極めるためにも、見積もりを依頼する前にしっかりと理解しておきましょう。
事前になるべく質問する
SEO対策には専門的な知識が必要ですが、なかには知識や経験が浅い業者も存在します。
そのような業者に依頼しても効果はあまり期待できません。
経験豊富な業者を見極めるためには、具体的な施策やこれまでの実績について質問するのが有効です。
また、疑問点や不安があれば見積もりの段階で解消しておきましょう。
先にもお伝えしましたが、SEO対策は業者と二人三脚で進めていくものです。
そのためには、お互いに認識を合わせておく必要があります。
難しい専門用語なども丁寧に説明してくれる業者は信頼できる可能性が高いです。
業者に丸投げすると、知らない間にガイドライン違反にあたるような対策を施されてしまうかもしれません。
それを防ぐためにも、対策内容を把握しておくことが大切です。
金額だけで選ばない
外注費用は依頼内容や業者によって大きな幅があります。
もちろんコストを抑えられたほうが自社にとってメリットになりますが、安さだけで選ぶのはよくありません。
費用が安い業者は、サポート内容が不十分で効果が得られないこともあるからです。
とはいえ、高ければ効果があるというわけでもありません。
外注先を選ぶときは、金額だけでなく対策内容や評判も重要です。
どのようなサポートを受けられるのかや、これまでにどのくらいの実績があるかを確認しましょう。
また、見積もりは1社だけではなく複数の業者に依頼するのがおすすめです。
さまざまな業者を比較し、金額や具体的な施策、実績などを総合的に判断して外注先を決定しましょう。
成果が出なかった場合のことを明確にする
SEO対策を業者に依頼しても、100%成果が出るとは限りません。
そのため、成果が出なかった場合にどのような対応をしてもらえるのかをあらかじめ明確にしておくことが大切です。
成果が出なかった場合は、「アプローチを変える」「一部返金する」「対応の規定なし」など業者によって異なります。
「もし成果が出なかったら」というネガティブな質問に対しても、真摯に回答してくれる業者は信頼できるでしょう。
逆に、「絶対に成果が出る」と言い切るような業者は信頼できません。
優良な業者であれば、あらゆる事態を想定して対策や保証を用意しているはずです。
最悪の状況でも自社に寄り添った提案をしてくれる業者を選びましょう。
見積もり前に自力でできることはやっておく
SEO対策を外注しても必ず効果が現れるわけではありません。
業者に丸投げすると、ペナルティを受ける、狙ったキーワードを上位表示できないなどのリスクがあります。
重要なのは、業者と自社で連携してSEO対策に取り組むことです。
自社でどれだけ対応できるかによって、その成果は大きく変わります。
特にキーワードの選定は、自社の事業やサービスへの理解が欠かせません。
自社の強みを効果的に発揮するためにも、なるべく自社でキーワードを選定しましょう。
また、外注費用は依頼内容やサイトの規模、業者によって大きく異なります。
外注先を選ぶ際は、金額だけではなくサポート内容や実績なども考慮することが大切です。
信頼できる業者に依頼して、自社と二人三脚で対策を行いましょう。