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Webディレクターが目指せる11のキャリアを徹底解説

この記事の監修者
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橋本 琢王
CIRANUI株式会社代表取締役 2015年にエンジニアとしてのキャリアをスタートし、制作会社のWEBディレクター、ヘルスケアスタートアップのWEBエンジニア、事業会社のプロジェクトマネージャー・プロダクトマネージャーなど様々なプロジェクトに参画。 プロジェクトマネージャー、WEBディレクター、WEBエンジニアとしてのキャリアを築く。 プロジェクトに参画しながら、2016年にフリーランスチーム「FIREWORKS」を立ち上げ、フリーランスで活躍するエンジニアやデザイナーと共に、WEBブランディング、WEB開発を行う。 2021年に個人事業主から法人化をしてCIRANUI株式会社代表取締役に就任。

Webサイト制作のプロジェクトにおいて、クライアントのヒアリングやWeb制作チームの指揮などプロジェクトを引っ張っていく役割を担うのが、Webディレクターの仕事です。

インターネットの普及によりWeb業界の需要が高まっている中、WebデザイナーやWebエンジニアなどWeb制作の職種より上流職にあたるWebディレクターのニーズも高まってきています。

そんなWebディレクターのキャリアプランにはどういったものがあるのでしょうか?

本記事では、Webディレクターが取り得る11のキャリアプランを解説します。

本記事を参考に、今後のキャリアを考えるきっかけになれば幸いです。


Webディレクターのキャリアパスは意外とある

タイトルにも「11のキャリア」と記載した通り、Webディレクターが取れるキャリアプランは幅広いです。

理由としては、Webディレクターの仕事の幅が広いからです。

Webディレクターはクライアントとのやり取りからチームの指揮、スケジュール・リソース管理やコンテンツの品質チェックなど、Web制作プロジェクトに関わることであれば何でもやります。

何でもやるため専門性が身につかないという見方もありますが、どの仕事でも必要な対応力やマネジメントスキル、コミュニケーションスキルが身についているため、どの職種でも活躍できる可能性が高いといえるでしょう。

Webディレクターから他の職種へキャリアチェンジ

ここからは具体的なキャリアを一つずつ紹介していきます。

まずは、Webディレクターから他の職種へキャリアチェンジを行った場合のキャリアプランです。

どれもWeb制作に関連した職種であり、Web制作において何でもやってきたWebディレクターだからこそ、多くのキャリアプランが存在します。

Webサイト制作の統括責任者:Webプロデューサー

Webディレクターからのキャリアアップとして一番典型的なのが、Webプロデューサーへの転身です。

WebプロデューサーとはWebサイトの制作を行う際に、サイト制作の事業全体を担当する職種のことをいいます。

WebディレクターがWeb制作プロジェクトの遂行に対して責任を持つのに対して、WebプロデューサーはWeb制作事業に対して責任を持つポジションです。

Webディレクターから転身すれば、Webディレクターで培ってきたマネジメントスキルやコミュニケーションスキルがそのまま活かせるのがメリットです。

Webプロデューサーについての詳細は以下の記事で詳しく解説しています。

ぜひ参考にしてください。

関連記事:未経験からWebプロデューサーになれる?仕事内容から年収まで徹底解説します!

Webサイトの企画立案者:Webプランナー

Webプランナーの仕事は、クライアントの要望をもとに制作するWebサイト全体を企画することです。

Webディレクターよりもクライアントとのコミュニケーションを綿密に行い、企画に注力します。具体的には、クライアントとやり取りして、制作するWebサイトのターゲットを設定し、ページ単位まで設計を行うといった立場です。

そのため、Web制作プロジェクト全体を見るWebプロデューサーよりも企画・設計側に寄った仕事をこなすのがWebプランナーの役割です。

マーケティングの専門家:Webマーケター

Webマーケターは、Webを用いたマーケティングを行うことで、より事業を拡大させたり事業の売上アップに貢献する仕事です。

具体的には、Web上の顧客行動を分析してターゲットに合う戦略を実行し、より多くのターゲットに届くよう広告宣伝やSEO対策をするといった仕事内容が挙げられます。

Webディレクターよりもマーケティングに沿った提案や行動を起こすのがWebマーケターであり、マーケティング知識が必要となります。

また、マーケティング手法やSEO対策にかかわる検索エンジンのアルゴリズムは常に変化し続けるため、最新情報を常にキャッチできる情報収集力が重要です。

Webマーケターに関する情報は以下の記事で発信しています。

少しイメージしづらい職種ですので、しっかりと目を通しておきましょう。

関連記事:イマイチよくわからないWebマーケティングの仕事内容を徹底解剖!施策例から将来性まで詳しく解説します

Webサイト分析の専門家:Webアナリスト

Webアナリストは、Webサイトをアクセス解析してWebサイトの働きを分析し、想定している働きをするための改善策を提案する仕事です。

Google AnalyticsやAdobe Analyticsなどのツールを用いてアクセス解析を行い、Webページの閲覧数や閲覧ユーザーの傾向を分析し、今後の課題とそれに対する解決策を提案します。

そのため、Webディレクターと比較すると、Webアナリストはツールを使いこなせる技術的なスキルも必要ですが、データを正しく解析する分析力も必要です。

クライアントの課題解決に特化:Webコンサルタント

Webサイト制作にとどまらず、クライアントの課題解決に取り組むのがWebコンサルタントです。

クライアントが抱えている課題に対して、Webの観点から戦略・戦術を立てて提案し、効果的にWebサイトを活用できるようサポートします。

Webディレクターと比較すると、クライアントの課題解決に特化しており、課題解決力やマーケティング知識がより必要とされます。

そのため、サイトの運用改善の経験があると活躍できるでしょう。

クライアントの課題を引き出したりするコミュニケーションスキルや、プロジェクトを管理するマネジメントスキルはWebディレクターと共通のスキルなので、ステップアップしやすい職種といえるでしょう。

コンテンツ制作全体を取り仕切る:コンテンツディレクター

Webディレクターからコンテンツ制作にスキルを伸ばしていくと、コンテンツディレクターという道も開けます。

コンテンツディレクターは、コンテンツ制作の過程全体を統括するのが主な仕事で、コンテンツにおいてのプロジェクトリーダーという存在です。

サイトのSEO対策やコンテンツの企画立案、品質管理やクライアントのヒアリングなどを行うため、WebディレクターよりもライティングスキルやSEOの知識が必要となります。

コンテンツのクオリティに責任を持って仕事をこなすコンテンツディレクターは、Web制作において非常に重要なポジションです。

システム開発などの技術に特化:テクニカルディレクター

テクニカルディレクターは、システム部分で指揮を取る役割を担います。

ユーザーインターフェースやユーザーエクスペリエンスの動作確認、正しい商品表記やクライアントが希望しているデザインになっているかを確認するというように、制作したコンテンツをテクニカルな面から確認します。

そのため、Webディレクターと比較すると、サーバーサイドやインフラの知識などの技術的な知識が必要です。

Webディレクター同様、プロジェクトの進行管理という仕事が求められるので、テクニカルディレクターへの転身後はその経験が活きるでしょう。


Webディレクターを極めるキャリアも

ここまではWebディレクターから職種を変える場合のキャリアプランを紹介してきましたが、もちろんWebディレクターのままでさらにキャリアアップする道もあります。

ここからは、

  • Webディレクターとしてスキルアップをし続ける
  • 別事業の会社に転職する
  • フリーランスとして独立する
  • 起業して経営者になる

の4つの道について紹介します。

Webディレクターとしてスキルアップをし続ける

前述したように、WebディレクターはクライアントのヒアリングやWeb制作チームの指揮などプロジェクトを引っ張っていく仕事です。

Webディレクターにはマネジメントスキルやコミュニケーションスキルが必要ですが、これらのスキルは機械やAIによる自動化の難しいスキルであり、これらのスキルを磨き続ければ、Webディレクターとして活躍し続けることができるでしょう。

Webの重要性が今後も高まることが予想されるため、Webディレクターの道を極めることもキャリアプランとしておすすめです。

別事業の会社に転職する

Webディレクターとして別事業の会社に転職するのも、キャリアプランの一つです。

現在勤めているのが事業会社であれば、制作会社に転職すると、幅広い経験が積める可能性が高いため、仕事の幅を広げることが可能です。

また、制作会社から事業会社へ転職すると、事業として自分の制作物の実績を追って、数字を確認することができます。

そのため、自分の制作物の効果があったか数字をもって分析・改善できるため、Webマーケティングスキルを身につけられるでしょう。

こういったように、会社を変えることで違った経験を積んでWebディレクターとしての幅を広げるのもよいでしょう。

フリーランスとして独立する

Webディレクターとして独立してフリーランスとなって活躍している方も多く存在します。

3〜5年ほどしっかりWebディレクターとしての経験値があれば、会社員のときより報酬は高くなりますし、リモートワークで働ける案件が多いのがフリーランスとして働く魅力の一つです。

ただし、会社員のときと違って自分で仕事を見つける必要があるため、自分のスキルを売り込む営業活動をしたり外注したりといったスキルを身につける必要があることも注意しましょう。

自分のスキルをどんどん磨いて収入を上げたい方におすすめのキャリアプランです。

起業して経営者になる

起業して自分が経営者になっていく道もあります。

自分のスキル次第で収入をどんどん上げられること、セルフマネジメントスキルが必要であることはフリーランスと同様ですが、経営していくには事務処理能力や経営センスも同時に必要となります。

また、よりビジネスを大きくしていくために人脈も必要であるため、会社で働いているうちに人脈を形成しておくとよいでしょう。

自分がWebディレクターとして活躍するというより、Webディレクターを雇って自分はビジネスを経営していくという立場になるため、経営の道に進みたい方はおすすめです。


キャリアアップのためにやっておきたいこと

Webディレクターから進めるキャリアプランを紹介してきましたが、どの道に進むにしても自分のスキルアップが必要となります。

今から解説することは、どのキャリアを築いていく上でも大事な要素となりますので、日々の業務から意識して取り組むと、今後のキャリアアップに繋がりやすいでしょう。

マネジメント力の向上

セルフマネジメントやプロジェクトマネジメントなど、マネジメントスキルはどのキャリアでも必須のスキルです。

時間や人材のリソースはどう確保するか、Web制作チームとして機能させるためにチームメンバーとどう関わるのがよいかなど、マネジメントスキルを向上させるにはWeb制作プロジェクトの現場での実践量が重要となってきます。

また、フリーランスでの独立を考えている方には、セルフマネジメントスキルがより必要ですし、経営を目指している方には、それに加えて人材マネジメントスキルが必要となります。

論理的思考力を高める

論理的思考とは、状況を分析して現実的な解決策を考える行為です。

論理的思考力があれば、あらゆる問題に対して客観的に判断して合理的な結論を導くことができるため、いかなる仕事においても論理的思考力は必要となります。

現場の実践量はもちろん重要ですが、その他にもクリエイティブな趣味を見つけたり、他の人と交流を図ったりとプライベートな時間でも論理的思考力を高めることができます。

自分の今の決断が将来どういった結果に繋がるかなど、常に考えることを意識づけていれば、業務の中でも間違いなく役に立つでしょう。

コミュニケーションスキルの向上と人脈づくり

クライアントとやり取りしたり、Web制作チームをまとめ上げたりと、Webディレクターは特にコミュニケーションスキルが必要な職種の一つといえるでしょう。

コミュニケーションスキルは人が介在するスキルのため、機械やAIが取って代わることのできないスキルです。

そのためコミュニケーションスキルを向上させれば、今後のキャリアを築いていく上で世の中に必要とされる人材になるでしょう。

また、自分の職場や職場以外の交流で人脈を作っておくことも大事です。

思わぬきっかけから仕事が生まれることもあるため、今のうちから人脈づくりに励むことをおすすめします。


より専門性を高めるか、幅広いスキルをつけるかの2択

これまで様々なキャリアプランを解説してきましたが、そのキャリアプランを大まかに分けるとより専門性を高めるか、幅広いスキルを身につけるかのどちらかになります。

例えば、Webマーケターはマーケティングスキルに特化することで専門性を高めていきますし、一方でWebプロデューサーはより戦略的な視点が必要になります。

このように、キャリアプランにも大まかな方向性が決まっているため、自分がどちらの方向に進みたいかを考えておくとよいでしょう。

今までの仕事を棚卸しして自分の得意スキルを理解してその道を極めるのもおすすめですし、自分が今後やっていきたい仕事内容から磨くスキルを選択するのもよいでしょう。

おすすめは専門性を高めること

Webディレクターは仕事の幅が広いため、Web業界でいわゆる「何でも屋さん」になりうる職種です。

また、Webディレクターは人材の流動性が激しい職種でもあります。

そのため、専門スキルを何かしら高めて専門性に特化したキャリアを選ぶと、他のWebディレクターとの差別化となるのでおすすめです。

専門性を高めておけば、Webディレクターとしても幅の利いた仕事ができるため、貴重な人材となります。

例えば、マーケティング知識をより深めておけば、Webマーケターとより綿密にコミュニケーションを取って、マーケティング効果の高いWebサイト制作が可能です。

このように、専門性を高める方がよりWeb業界で活躍することが期待できます。

目指すキャリアから逆算してスキルを高めよう

Webディレクターから目指せる様々なキャリアプランを紹介してきましたが、進みたいキャリアプランは見つかったでしょうか?

進みたいキャリアプランが見つかった場合は、そのキャリアから逆算して必要なスキルを今から高めるとよいでしょう。

Webマーケターに進みたければ今からマーケティング知識を得るための勉強を、Webアナリストに進みたければ解析ツールの勉強を始めるといったように、Webディレクター業務と並行して今からでも動き出すことは可能です。

また、今携わっているWebディレクター業務もマネジメントスキルや論理思考力を高める一環と考えて取り組むと、違う意識で業務に励むことができるでしょう。

Webディレクターに必要な基礎的なスキルについては以下の記事で詳しく解説しています。

ぜひ参考にしてください。

関連記事:Webディレクターが身につけるべきスキルと知識を徹底網羅!多くのスキルと知識を身につけて優秀なWebディレクターになろう


Webディレクターのキャリアは様々ある

本記事では、Webディレクターから目指せるキャリアパスをそれぞれ解説してきました。

非常に幅広く仕事をこなすことが要求されるWebディレクターは、そのキャリアパスも幅広いことがわかっていただけたかと思います。

キャリアパスは大まかに分けると、専門性を高めるかより幅広いスキルをつけるかのどちらかになるので、自分のやっていきたい方向性に基づいて選択するとよいでしょう。

専門性を高める方がよりWeb業界で活躍することが期待できます。

キャリアチェンジをするなら迅速な動き出しが重要ですし、今のキャリアを極めるにしてもマネジメントスキル、論理的思考力を意識することで仕事のクオリティが上がることは間違いないでしょう。

ぜひ、本記事を参考にしてWebディレクターから次に自分が進むべき道を明確にしましょう。


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