WebディレクターはWebサイトの計画立てや制作、UI(ユーザーインターフェース)などの策定、Webサイト制作のチーム編成やスケジュール管理など、Web業界において中核を担う存在です。
近年では、本業以外からの収入が得られる、社会的に自分の市場価値が測れるということから副業を始める方が多いです。
そのため、現在会社員や本業としてWebディレクターの仕事をしている方の中には、今のスキルを生かしてWebディレクターの副業をしたいと考えている方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、Webディレクターの副業の始め方について解説します。
副業を始めるにあたって必要なスキルや案件獲得方法についても解説しますので、参考にしてください。
Webディレクターが副業を始めるメリット5選
Webディレクターはその仕事の性質上、副業を始めることの恩恵が多く存在します。
Webディレクターが副業を始めるメリットは以下の5つです。
- スキルアップができる
- 収入がアップする
- 人脈が広がる
- 独立が視野に入る
- 好きな時に働ける
単純に収入が上がるのもありますが、副業で得たスキルを本業に還元できたりといったメリットもあります。
副業の選び方次第ですが、自身の本業のキャリアにもプラスの影響を与えることができることが特徴です。
5つのメリットについて、それぞれ解説します。
スキルアップができる
本業のチームメンバーだけで仕事を行うと外部の情報が入ってこない為、スキルアップに繋がりにくいです。
副業で新しい案件に取り組むことによって、別のメンバーとチームを組めるので知見を広げる事ができます。
また、副業をこなすことで得た知見は本業でも生かす事ができますし、逆に本業の知見を副業でアウトプットすることで価値を発揮する場面が多いです。
つまり、本業と副業での相乗効果が期待できます。
副業を始めることで、普段と違う環境で仕事をすることになりスキルアップに繋がります。
収入がアップする
副業を始めるということは、本業に加えてもう一つ仕事を始めるということなので、当然ですがその分収入がアップします。
Webディレクターの副業案件は、夜間や週末など本業の空き時間で行える案件も多く、自身のライフスタイルに合わせて隙間時間を有効に活用することができます。
案件のやり取りもインターネットを介したやりとりだけというものが多く、場所も自由にできることが多いです。
それに加えて、本業・副業で得た知識やスキルを実績として活用することで案件の単価交渉がしやすくなるのも大きなメリットです。
人脈が広がる
副業で新しく案件を獲得すれば、本業とは違う人たちと仕事をすることになります。
そこで人脈形成を行い本業とは別分野の幅広い人脈を作ることができれば、今後のキャリアにプラスに働くでしょう。
例えば、クライアントから好条件な仕事を紹介してもらえたり、副業先の会社からスカウトされる可能性があることなどです。
仕事に繋がらなくとも自分のキャリアプランの相談に乗ってもらうなど、人脈を築くというのは目に見えない資産を築くということに等しいです。
独立が視野に入る
副業に取り組むことで、本業にはなかった人脈や経験を培うことができます。
人脈や経験を積み重ねていくと、Webディレクターとして将来的に独立を果たすことが可能です。
そのため、副業は独立のための予行演習と捉えることができます。
また、独立したWebディレクターが案件を獲得するには信頼がとても重要です。
あらかじめ副業を通して副業先のクライアントからの信頼を獲得していれば、独立後でも案件をもらえるためすぐに仕事を開始できるメリットもあります。
好きな時に働ける
Webディレクターの副業案件は、土日稼働OKの案件やリモート・完全在宅で対応できる案件もあります。
なぜなら、Webディレクターは仕事の性質上、Web上で完結できる作業がほとんどだからです。
主な業務はプロジェクト進行なので、チャットやWeb会議ツールなどを使って連携できる環境さえあれば、リモートでも効率的に働けるのが魅力です。
そのため、空いた時間に場所を選ばずに働くことが可能で、少ない時間でも隙間時間で副業をこなすことができるのが大きなメリットといえます。
副業Webディレクターの単価相場
Webディレクターの副業案件を多く取り扱っているdoocyJob(ドーシージョブ)によると、Webディレクターの副業案件での月額平均単価は74万円です。
最低単価30万円から最高単価120万円まであり、単価の幅は非常に広いことがわかります。
平均単価74万円というのは高い単価といえます。
上記の数値はあくまでも参考として考えてください。
単価の幅が広いのは、Webディレクターの単価がプロジェクトの規模や自分のスキル・経験などによって大きく変動するためです。
また、Webディレクターは経験年数もスキル同様に重視されるため、単価を上げたければこれらを意識するとよいでしょう。
Webディレクターが副業案件を探す方法
Webディレクターが副業を始めるメリットやその単価相場がわかったところで、どうやって副業案件を探せばよいでしょうか?
Webディレクターが副業案件を探す方法としては、以下の3つがあります。
- SNSや知人からの紹介
- クラウドソーシングサイトを利用する
- エージェントを利用する
大きく分けると、自分の人脈を使って案件を獲得するか世の中に出回っているサービスを使って案件を獲得するかの2択です。
今までの仕事やプライベートで人脈を作れている方はそれを活用するのがよいですし、人脈を作れていない方はクラウドソーシングサイトやエージェントを活用するのがよいでしょう。
SNSや知人からの紹介
副業を探す方法の1つ目はSNSや知人から紹介してもらうことです。
SNSやブログなどでWebディレクターであることを発信して、SNS上で依頼を受けることが可能です。
またWebディレクターの場合、職場の同僚や同期、取引先や同業者などからの依頼が多く、週末だけスタートアップや起業した友人を手伝うこともあります。
注意点としては、しっかりと契約を書面で締結しておきましょう。
副業とはいえ仕事として受ける際は責任も発生します。
知り合いだからといって曖昧な契約関係でトラブルになる可能性もあるので、書類を交わしておくことが大事です。
クラウドソーシングサイトを利用する
副業を探す方法の2つ目はクラウドソーシングサイトを利用することです。
クラウドソーシングサイトとは、仕事を発注したい方と受注したい方を繋げるプラットフォームで、個人でも仕事を獲得できる場です。
クラウドソーシングサイトとして有名なクラウドワークスやランサーズなどを利用すれば、大小様々な案件が見れます。
そのため、初心者でも気軽に利用して案件を探せますし、小さい案件をこなして初めの実績を作るのにも最適です。
エージェントを利用する
副業を探す方法の3つ目はエージェントを利用することです。
副業やフリーランス向けに業務委託の求人を紹介するエージェントを利用して案件を探す方法もあります。
エージェントを利用することで、案件紹介だけでなく面談の相談やキャリア相談などのサポートも受けることができ、初心者でも利用しやすいです。
エージェントへの登録の際の面談や仕事の契約に関するクライアントとの面接などもあり手続きは面倒ですが、その分高単価な仕事も多いのが特徴です。
Webディレクター副業に必要なスキル
前述したように、Webディレクターは様々な業務をこなすため多くのスキルを身につける必要があります。
そんな中でここでは、Webディレクターで副業をするために特に必要なスキルを解説します。
Webディレクター副業に必要なスキルとしては、以下の3つです。
- マネジメントスキル
- コミュニケーションスキル
- 分析スキル
本業にも通じるスキルですので、ぜひ身につけることをおすすめします。
Webディレクターのスキルについては、こちらの記事でも解説してますので参考にして下さい。
マネジメントスキル
Webディレクターはプロジェクト全体を統括することが仕事です。
プロジェクトを成功に導くためには、チームメンバーを適切に配置してチームワークを最大化することが求められます。
そのためには、自分だけで作業を進めず、チームメンバーに仕事を振り分け、メンバーそれぞれのスケジュール管理をすることが重要です。
リーダーシップを取りながら、チームのひとりひとりが能力を発揮できるように仕事を割り振ることを意識できるとよいでしょう。
コミュニケーションスキル
チームでプロジェクトを進めるためにはコミュニケーションスキルは必須です。
例えば、プロジェクトを円滑に進めるための雰囲気作りやチームメンバーへの普段の声掛けなど、Webディレクターが日々のコミュニケーションを意識するとプロジェクトの進行がスムーズになります。
逆に、コミュニケーション不足や伝え方によってはメンバーとの認識にずれが生じて、プロジェクトの進捗が遅くなることもあるので注意が必要です。
分析スキル
WebディレクターはWebサイト運用の段階で、アクセス解析ツールのデータやユーザーの個人情報など、様々なデータを扱うことになります。
しかし、これらのデータをそのまま眺めていても具体的なアクションには結びつきません。
過去のデータはあくまで過去のデータなので、ここから改善するための施策に落とし込む必要があります。
改善施策に繋げるためには、統計的な相関関係やパターンを見つけ出して仮説を生み出し、それを検証する行動案を立てることが重要です。
副業案件獲得におすすめのエージェント3選
先ほどWebディレクターが副業案件を探す方法として、エージェントの活用を挙げました。
エージェントは様々な企業の案件を扱っており、自分のスキルや希望に合う案件を紹介してもらえます。
自分が希望する案件を獲得したい場合は、複数のエージェント登録がおすすめです。
エージェントによって得意な案件も違いますし、対応エリアや単価も異なります。
複数のエージェントで案件を見ることで、自分の希望としている条件の案件を探すことが可能です。
ここでは、おすすめのエージェントを3つ紹介します。
- レバテックフリーランス
- ITプロパートナーズ
- Midworks
レバテックフリーランス
おすすめエージェントの1つ目はレバテックフリーランスです。
レバテックフリーランスは、フリーランスエンジニア向けのエージェントサービスです。
副業だけでなく、本業の場合も含めた幅広いフリーランスを対象とした、様々な条件の案件を扱っています。
実際にWeb制作現場で活躍していたエージェントが案件を紹介してくれるので、マッチングの精度が高く、自分に合った仕事を紹介してくれるのが魅力です。
キャリア相談や単価交渉などのフォローも手厚いです。
ITプロパートナーズ
おすすめエージェントの2つ目はITプロパートナーズです。
ITプロパートナーズは、ITジャンルに特化したフリーランスエージェントサービスです。
フリーランスエージェントとしては珍しく、フルタイム案件だけでなく週2~3日の案件数が多くあります。
そのため、副業案件も獲得しやすいのが特徴です。
クライアントと直接契約の案件を扱っているため、「短い稼働時間で高収入を得たい」と考えている方におすすめです。
またベンチャー企業など最新の技術を使う案件もあるので、副業を通してスキルアップも目指せます。
Midworks
おすすめエージェントの3つ目はMidworksです。
Midworksは、IT系フリーランスエンジニア専門のエージェントサービスです。
高単価案件やフルリモート、週3勤務可能な案件など豊富な案件が用意されています。
また保証サービスが充実しているのも特徴です。
福利厚生や保険の半額負担、給与保証などエンジニアがフリーランスとして働きやすいサポートが充実しています。
経験豊富なキャリアコンサルタントがついてくれるのも魅力の一つです。
副業案件に取り組む注意点
副業に取り組む場合はいくつか注意が必要です。
注意点としては、以下の2つです。
- 規則を確認する
- 本業とは別の領域の案件に取り組む
今まで正社員として働いていて副業に初めて取り組む方は、特に注意を払うことをおすすめします。
副業に初めて取り組む方は、正社員とは違う働き方が一つ増えることになります。
つまり慣れない働き方、スケジュールに取り組むことになるので、本業以上に慎重に取り組むことが重要です。
2つの注意点について、それぞれ解説します。
規則を確認する
副業を始める前に、本業で勤めている会社の就業規則を確認しましょう。
「副業を許可しているかどうか」はもちろんですが、秘密保持義務と競業避止義務についても、規則の有無と内容をチェックすることが重要です。
秘密保持義務とは、従業員が企業の秘密情報を守らなければならない義務です。
企業によっては秘密保持義務に関する詳細な規定があり、副業の可否に影響することもあります。
競業避止義務は、競合他社で副業をするなどの競業行為をしてはならないという義務です。
この点も就業規則で細かく規定されていることがあり、副業先が制限される要因となります。
本業とは別の領域の案件に取り組む
本業と別の領域の案件に取り組みましょう。
例えば、既存サービスの改善を本業でしていたら、副業では新規事業に取り組むといった具合です。
理由は2つあります。
一つは、上記で説明した競業行為を避けるためです。
本業と別領域のものを選んでいたら、まず回避できるため安心です。
もう一つは、自分のスキルアップのためです。
一つの領域だけでなく様々なスキルや経験を積んでいる人材の方が、人材としての価値が高いとされているため、副業を通して別領域に取り組むことをおすすめします。
副業で様々な経験を積もう
本記事では、Webディレクターの副業の始め方、副業を始めるにあたって必要なスキルや案件獲得方法について解説しました。
スキルアップや収入アップなど、Webディレクターが副業を始めるメリットは多くあります。
副業に必要なスキルは本業のWebディレクターにも必要なスキルなので、他のスキルよりも優先して磨くとよいでしょう。
副業の探し方としては、すでに人脈がある方や自分のSNS運用が進んでいる方はそれらを活用するのがよいですし、そういったものが無い方はクラウドソーシングサイトやエージェントを活用するのがおすすめです。
エージェントに関してはおすすめのエージェントをピックアップしたので参考にしてください。
副業を考えている方に、本記事が背中を押すきっかけになれば幸いです。