フリーランスが厳しい現実にあることを紹介する記事です。

フリーランスは厳しい?現状や失敗しないためにできることを紹介

この記事の監修者
5838
新田 陸人
フリーランスWebエンジニア。前職は化学メーカーの工場勤務。 在職中の2018年にプログラミング学習を始め、2019年にフリーランスとして独立。 使用言語は、Ruby on Rails・Vue.js・React.js。 2021年からWebライターとしても活動を始め、2022年にCIRANUIに参画。 現在はWebエンジニア・ライター・ディレクターとして活動中。

フリーランスとして働くことは、自由に時間や場所、仕事内容を選べるメリットがあります。

しかしその一方で、多くの課題や困難に直面することもあり、決して楽ではありません。

では、フリーランスが厳しいと言われる理由は何なのでしょうか。

本記事では、フリーランスが厳しいと言われる理由と失敗しないための対策などについて、フリーランスの現状を交えながら解説します。

これからフリーランスを目指す方や、すでにフリーランスとして活動している方の参考になれば幸いです。

フリーランスが厳しいと言われる理由

フリーランスが厳しい現実にあることをご紹介します。

世間からフリーランスが厳しいと言われる理由は主に以下のような理由があります。

  • 仕事の獲得が難しく、常にスキルアップが必要
  • 収入や休みが不安定で福利厚生も少ない
  • メイン業務以外にもやることが多い
  • 社会的信用が低い

上記の内容をもう少し細かく解説していきます。

仕事の獲得が難しい

フリーランスになることはそんなに難しいことではなく、副業を始めた時点でフリーランスになれるのです。

ちなみに、税務署に開業届を出せば、個人事業主として認識されます。

しかし、フリーランスになったとしても、勝手に仕事は舞い込んできません

会社員は勤めていれば仕事ができますが、フリーランスは自分から積極的に営業して仕事を探す必要があります。

そのためには、営業力と仕事獲得のソースがなくては難しいでしょう。

また、ビジネススキルが低いと、条件の悪い案件しか見つからず、全く稼げない可能性もあります。

そのため、フリーランスになる前に資格の取得や書籍・セミナーなどで知識を得るなど、ビジネススキルを磨いておくことが重要です。

収入が不安定

フリーランスは会社員のように安定した収入が保障されている訳ではありません

フリーランスの収入は、案件数・仕事の規模・単価などで大きく変動します。

継続した案件ならある程度の収入は見込めますが、そのような案件は少ないのが現状です。

そのため、案件獲得の営業活動を継続する必要があるでしょう。

また、仮に複数の案件を獲得しても、クライアントの都合で報酬の振込が遅れたり、突然仕事が途絶えたりする可能性も否定できません。

さらに自身が病気や怪我で活動不可になると収入がゼロになるリスクもあります。

このように様々なリスクがあるため、周囲から「フリーランスは厳しい」と言われるのです。

福利厚生がない

会社員からフリーランスになるということは、福利厚生がなくなるということです。

福利厚生とは、会社員が給与以外に受けられる報酬のことを指します。

これは従業員の家族も対象になるため、手厚い対応と言えるでしょう。

福利厚生には法的に義務付けられる「法定福利厚生」と、企業独自に設定する「法定外福利厚生」の2通りがあります。

法定福利厚生
(入社すれば必ず加入出来る)
  • 雇用保険
  • 健康保険
  • 介護保険
  • 労災保険
  • 厚生年金保険
  • 子育て(子供)拠出金
法定外福利厚生
(企業独自で設定する)
  • 住宅手当
  • 自己啓発費
  • 交通費の支給
  • 健康診断の受診費用負担
  • 提携施設の利用料負担 など

上記のような手当がフリーランスになると一切なくなるため、フリーランスに抵抗がある方も多いようです。

ただし、フリーランスでも加入できる福利厚生はあります。

加入費用は自己負担になりますが、税務に関する無料相談や資格取得支援、仕事による賠償額の負担など、会社員ほどではないものの、加入することで安心して活動できるでしょう。

休みが作りにくい

会社員は土日祝日が休日になることが多く、プライベートの予定も立てやすいと言えます。

一方、フリーランスはいつでも自由に休めるのが特権といっていいかもしれません。

しかし見方を変えると、フリーランスは基本的に365日いつでも稼働できる状態でないといけないとも言えます。

会社員のようにまとまった休日が取れないため、長期の旅行に行くのも難しくなります。

そして、仕事が途切れないように複数の案件を請け負うと、仕事に追われて休めないこともあるでしょう。

そのため、フリーランスが休日を確保するためには、仕事が途切れたタイミングで休むなど、上手なスケジュール管理をする必要があります。

常にスキルアップが必要

フリーランスが安定した仕事をこなしていくには、常にスキルアップをすることが重要です。

例えば動画編集なら、最新のAIを搭載した動画編集ソフトを使いこなせたり、プログラミングなら様々なプログラミング言語を習得するなど、常に自分を成長させる必要があります。

しかし、フリーランスがスキルアップをすることは容易ではありません。

クライアントは即戦力になるフリーランスを求めているため、今持っているスキルで仕事を続けるのが精一杯な人が多いのです。

そのため、なかなかスキルアップに使う時間が取れないのが現状と言えます。

会社員であれば、社員を育てるために大きなプロジェクトを任されることで徐々にスキルアップできますが、フリーランスは自分自身で時間を作り学習するしかありません。

フリーランスがスキルアップするには、仕事と学習の時間のバランスを取れるかが重要になるでしょう。

悪質なクライアントがいる

フリーランスで仕事をしていると、悪質なクライアントに遭遇することがあります。

悪質なクライアントには以下のようなケースが多いです。

  • 報酬の未払い:案件を納品したのに報酬が振り込まれない。
  • 突然の音信不通:メールだけのやり取りで多いトラブル。
  • 急に仕事の内容が変わる:専門分野じゃない仕事を依頼される。
  • 案件をドタキャンされる:契約までしたのにクライアント都合でキャンセル。

フリーランスはリモートワークが多いため、上記のようなトラブルに遭いやすいのです。

これら悪質なトラブルにあった場合に全て自分で対応しなければいけないのがフリーランスのデメリットと言えるでしょう。

悪質なクライアントを見分けることは難しいですが、日頃からまめにコミュニケーションを取ることも重要です。

メイン業務以外にもやることが多い

フリーランスは仕事以外の事務作業も自分で行わなければいけません。

例えばフリーランスから個人事業主になるためには、税務署に開業届を出す必要があります。

その他には確定申告をしたり、会計ソフトや帳簿で経理処理もしなくてはいけません。

会社員は給料から税金や社会保険料が天引きされるので自分で事務作業はしませんが、フリーランスはオールマイティで活動する必要があります。

ただし、ある程度稼げるようになるとお金の管理が複雑になるため、経理管理を税理士に任せることも検討しましょう。

社会的信用が低い

安定した収入がある会社員と比べて、収入が不安定なフリーランスは社会的信用が低いと言えます。

そのため、フリーランスは以下のことで会社員よりも不利です。

  • 賃貸住宅への入居
  • クレジットカードの審査
  • 銀行口座の開設
  • ローンの審査

上記の対策は、フリーランスになる前にしておく必要があります。

例えばビジネス用のクレジットカードを事前に申し込んだり、車の購入(ローンを組むなど)は会社員のときに済ませておきましょう。

日本におけるフリーランスの現状

日本のフリーランスの現状を紹介します。

この章ではフリーランスの現状を以下の2つの面から見てみましょう。

  • 平均年収
  • フリーランス人口の推移

平均年収

フリーランスの平均年収は以下の通りです。

平均年収 全体に占める割合
200万円未満 19.5%
200万円〜400万円未満 27.9%
400万円〜600万円未満 20.9%
600万円〜800万円未満 11.3%
800万円〜1,000万円未満 8.9%
1,000万円以上 10.0%
分からない・答えたくない 1.4%

参照:日本フリーランス協会 (調査期間:2022年9月30日〜2022年11月17日)

上記のように、平均年収で1番割合が多かったのが「200万円〜400万円」、次いで「400万円〜600万円」、3番目に「200万円未満」となっています。

あくまでも平均値ではありますが、会社員並みに収入を得ている結果になりました。

次に、年収が400万円以上のフリーランスで多い職種を見てみます。

職種 年収400万円以上の割合
エンジニア・技術開発系 77.0%
コンサルティング系 76.1%
クリエイティブ・Web・フォト系 46.9%
通話翻訳系 40.3%
出版・メディア系 39.3%

参照:日本フリーランス協会 (調査期間:2022年9月30日〜2022年11月17日)

年収400万以上の職種で多かったのがクリエイティブ・Web・フォト系・コンサルティング系の仕事でした。

いずれもパソコンがあればできる仕事で、資金的に厳しいフリーランスにとっては比較的始めやすい職種と言えます。

とはいえ、どれも専門のスキルが必要な仕事なので、本業からの延長でフリーランスになる方も多いでしょう。

フリーランス人口の推移

内閣官房による2020年2月〜3月に行われた統一調査によると、フリーランスの人口は462万人(本業214万人/副業248万人)となっています。

また、クラウドソーシングサービスのランサーズの調査では、日本におけるフリーランスの数は2018年の1,151万人から2021年には1,670万人と大幅に増えています。

わずか2年で500万人以上増えており、全労働人口の24%を占めるまでになりました。

景気の悪化が長引く中で、本業を継続しつつ副業としてフリーランス活動をする方が今後も増えていくと予想されます。

フリーランス増加の要因

フリーランスが増加している要因について解説します。

ここまで日本のフリーランス率が増加したのは、不景気が続いている影響で本業以外の収入源を求める人が増えたのが原因のひとつと言えるでしょう。

しかしその他にも以下の4つの要因が関係しています。

  • 働き方改革の影響
  • IT業界の人材不足
  • 価値観の変化
  • フリーランス向けのサービスの充実

働き方改革の影響

政府が推進する働き方改革の影響でフリーランスになる方が増えた要因になっています。

働き方改革とは、少子高齢化に伴う人口減少を視野に入れ、多様な働き方を選択できる社会を実現するための政策です。

この働き方改革により、副業を解禁する企業が増えたり、子育てや介護をしながら働ける環境が徐々に整いつつあります。

年功序列制度が崩壊した日本では、個々の環境に合わせた柔軟な働き方が重要になってくるでしょう。

IT業界の人材不足

日本ではIT業界での人材不足が深刻です。

そのため、IT関連企業も積極的にフリーランスを採用する動きがあります。

ITの仕事はリモートワークが可能なため、在宅で働きたいフリーランスに最適だと言えるでしょう。

現在ではクラウドソーシングサイトで多くのIT企業が人材を募集しており、仕事をしたいフリーランスも登録者が増えています。

これらのサイトを利用して、企業とフリーランスが上手くマッチングすれば、人材不足の解消にも繋がるでしょう。

価値観の変化

日本人の価値観が変化したのも、フリーランス増加の要因のひとつです。

これまで当たり前だった「働く=会社員」という考え方から、自分にあった自由な働き方を重要視する人が増えてきました。

そのため、時間や場所を問わず、仕事量を調整して働けるフリーランスは、昨今のワークライフバランスを重視する人にとって最適だと言えるでしょう。

このように日本人の価値観が変化することで、自由に働けるフリーランスはますます普及していくと予想されます。

フリーランス向けサービスの充実

最近ではフリーランスが働けるプラットフォーム(作業場所)が増えてきました。

代表的なのがランサーズやクラウドワークスのような「クラウドソーシングサイト」です。その他にも「ココナラ」や「JOB HUB(ジョブハブ)」など、スキマ時間で働ける環境が整ってきています。

また、フリーランスにとって面倒な確定申告も、専用の会計ソフトを利用すれば簿記の知識がなくても簡単に経理処理ができるようになりました。

このようにフリーランス向けのサービスが充実すれば、フリーランスが増えるのは必然的と言えるでしょう。

案件獲得に役立つサービス

フリーランスの案件獲得に役立つサービスをご紹介します。

フリーランスが仕事をするためには専用サイトを利用するのが欠かせません。

この章ではフリーランスが案件獲得するために役立つサイトを2つ紹介します。

フリーランスエージェント

フリーランスエージェントとは、フリーランスが企業側とスムーズに仕事の受発注が行えるために仲介してくれるサービスです。

エージェントがフリーランスのスキルや希望条件に合わせて最適な仕事を探してくれるため、初めて仕事を探す人には利用価値があると言えるでしょう。

また、フリーランスエージェントで紹介された仕事は継続的に働けることが多く、安定した収入が欲しい人には最適です。

クラウドソーシング

クラウドソーシングとは、インターネットを利用して企業や個人が不特定多数の人に業務を委託するサービスのことを指します。

クラウドソーシングはアウトソーシング(外部委託)の一形態であり、インターネット上で業務委託が完結するのが大きな特徴です。

クラウドソーシングで有名なのは「ランサーズ」や「クラウドワークス」で、多くのフリーランスが登録し幅広い分野で仕事をしています。

クラウドソーシングのメリットは以下の通りです。

  • 全国どこでも仕事が受注できる:仕事の受注がネット上で完結するため
  • 幅広い案件がある:様々な職種の企業や個人が登録しているため
  • 報酬支払いのトラブルを防止できる:発注側が仮払い後に仕事を始めるシステム
  • 福利厚生のサービスもある:スキルアップサポートやお仕事サポートなどが充実

フリーランスになりたての頃は仕事探しが難しく、どうやって営業すればいいのか分からない人も多いでしょう。

そんなときにクラウドソーシングサイトを活用すれば、幅広い職種から自分にあった仕事が探せます。

厳しい状況に陥らないためにやっておきたいこと

フリーランスが厳しい状況に陥らないためにやっておくべきことをご紹介します。

フリーランスとして活動するのはそんなに難しいことではありません。

しかし、いろんな面で厳しい状況に直面することもあります。

フリーランスとして成功するには、以下の3つの事前準備が必要です。

  • スキル・実績を積む
  • 貯金
  • 人脈形成

スキル・実績を積む

フリーランスになる前に重要なのは、スキルを身につけておくことです。

専門のスクールやセミナーに通ったり書籍を読んだりしてスキルを磨き、フリーランスになったらいつでも活動できる体制にしておきましょう。

▼フリーランスに必要なスキル一例

プログラミング
  • HTML・CSS
  • Python・Ruby・Javaなどの言語
Webライター
  • 語彙力
  • WordPressの操作
  • 記事内容に関する知識
動画編集
  • 動画編集ソフトの操作
  • グラフィックデザイン
翻訳
  • TOEIC
  • 翻訳・校正
  • 原文分析

また、本業を生かしてフリーランスになるのもいいでしょう。

しかし、最初から仕事が舞い込んでくるわけではないので、クラウドソーシングなどで案件をこなし実績を積むことも大事です。

貯金

フリーランスは会社員と違い、収入が不安定なのがデメリットです。

例えば、クラウドソーシングで仕事をして得た場合、報酬はすぐには振り込まれません。

大抵は翌月になることが多く、中には報酬が1,000円以上ないと振り込まれないケースもあります。

また、継続案件が突然キャンセルになったり、病気や怪我で仕事ができなくなるかもしれません。

そのため、全く蓄えがないままフリーランスになるのは絶対やめましょう

事前にある程度の貯金をしておくことをおすすめします。

最低でも半年分、できれば1年分の生活防衛資金があると安心です。

人脈形成

フリーランスにとって人脈形成はとても重要です。

フリーランス白書2022」の調査で1,000人以上のフリーランスからアンケートを取った結果、仕事獲得経路のベスト3は以下のようになっています。

  1. 人脈・・・65.9%
  2. 過去・現在の取引先・・・58.3%
  3. 自分自身の広告宣伝活動・・・26.2%

このように、人脈による仕事の獲得が半数を占める結果になりました。

加えて、最も報酬が得られるのも「人脈」による仕事がトップです。

フリーランスが人脈を作るメリットは、多くの情報源から仕事を獲得しやすくなることでしょう。

人脈を多く作っておくことで様々な分野から仕事を探せますし、困ったことがあれば相談することも可能です。

現実は厳しいが努力・準備次第では成功できる

フリーランスが厳しい現実にあることを紹介する記事のまとめです。

フリーランスになることは決して楽ではありません。

とりわけ会社員からフリーランスになると、「仕事がない」「思ったより稼げない」など、現実の厳しさを感じる人も多いでしょう。

しかし、フリーランスには場所と時間を問わず自由に働けるメリットがあります。

また働き方次第では、収入が青天井になる可能性もあるのです。

フリーランスとして成功するには、事前にスキルを身につけることが最重要

そしてクラウドソーシングなどで少しずつ実績を積んでいくことを意識しましょう。

フリーランスが厳しい現実にあることを紹介する記事です。
最新情報をチェックしよう!