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web制作 web開発 違い

Web制作とWeb開発の違いを4つの観点から徹底比較

この記事の監修者
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橋本 琢王
CIRANUI株式会社代表取締役 2015年にエンジニアとしてのキャリアをスタートし、制作会社のWEBディレクター、ヘルスケアスタートアップのWEBエンジニア、事業会社のプロジェクトマネージャー・プロダクトマネージャーなど様々なプロジェクトに参画。 プロジェクトマネージャー、WEBディレクター、WEBエンジニアとしてのキャリアを築く。 プロジェクトに参画しながら、2016年にフリーランスチーム「FIREWORKS」を立ち上げ、フリーランスで活躍するエンジニアやデザイナーと共に、WEBブランディング、WEB開発を行う。 2021年に個人事業主から法人化をしてCIRANUI株式会社代表取締役に就任。

近年、リモートワークも普及したことによって、Web業界の躍進は目覚ましいものがあります。

自分が勤めている業界、職種について改めて見つめ直している人も多いのではないでしょうか。

そのような状況もあり、Web業界への転職を希望する人が年々増えてきています。

中でもWeb制作やWeb開発の分野を視野に入れて転職活動を行う人も多いでしょう。

ですが、いざ転職サイトや求人情報を眺めてみると、Webに関わる仕事には大きく分けて、Web制作Web開発、2つの領域があることに気付くと思います。

まずは、この2つの領域にはどのような違いがあるのか、転職を検討する際にはどちらを意識すれば良いのかを確認していきしょう。

【結論】転職をするならWeb開発

web開発 転職

この記事では、Web制作とWeb開発の違いについて、以下の4つの側面から比較をしています。

  • 仕事内容
  • 言語
  • 年収
  • 将来性

結論からお伝えすると、転職市場でも有利なWeb開発の方がおすすめです。

Web制作はクリエイティブな表現力が求められる分野ですが、スキルアップには限界があります。

一方、Web開発はプログラミング言語やデータベース、サーバーサイドの知識が必要で、高度なスキルを要求されますが、高い報酬や年収アップのチャンスが見込めるでしょう。

将来的なキャリアアップを考えるなら、ぜひWeb開発に挑戦してみることをおすすめします。

【仕事内容で比較】Web制作とWeb開発の違いとは?

web制作 仕事内容

Web制作とWeb開発は、どちらもWebに関する業務ですが、それぞれの仕事の目的やスキルが異なります。

Web制作は主に、Webデザイナーやフロントエンドエンジニアが担当し、Webサイトの外観やレイアウト、操作性など、ユーザーが快適に利用できるようなWebページを制作することです。

一方、Web開発は、Webエンジニアやバックエンドエンジニアが担当し、WebアプリケーションやWebサービスなどの開発を行います。

Web制作はWebサイトを制作する

Web制作とは、サイトのコンテンツに基づいて、Webデザイン、コーディングなど、見た目やレイアウトに重きを置いた制作をメインにしています。

企業や団体の情報発信、販売、広報など、様々な目的で使われることも多いでしょう。

Webデザインは、Webサイトの見た目やレイアウトの設計をすることが一般的です。

コーディングについては、Webデザイン案を実際の画面に落とし込むために、HTML、CSS、JavaScriptなどの言語を使って、Webページを作成します。

さらにWeb制作には、ユーザビリティやアクセシビリティなど、ユーザーに優しいWebサイトを作るための知識も必要です。

Web制作に関する職種として、Webデザイナー、コーダー、Webディレクターなどが挙げられます。

Web開発はアプリケーションなどを開発する

Web開発とは、Webサイト・Webアプリケーション・スマートフォンアプリ・ゲームなどの機能や動作の開発をメインとしています。

Web制作と異なり、単に表示するだけではありません。

ユーザーがデータを入力し、サーバー側で処理をして返信を行うための、複雑な対応が求められます。

実際には、サーバーサイドの開発・データベースの設計・セキュリティ管理など、サーバー上で処理するバックエンド側の開発に重点を置いています。

Web開発は、高度なスキルと専門性が求められますが、その分やりがいや給与も高く、将来性のある分野です。

Web開発に関する職種としては、フロントエンジニア・バックエンドエンジニア・プロジェクトマネージャーなどが挙げられます。

【言語で比較】Web制作とWeb開発の違い

web制作 言語

Web制作とWeb開発の違いを言語の観点から比較すると、Web制作ではHTML、CSS、JavaScriptなどのマークアップ言語が主に使用され、主にWebサイトのデザインや表現を作り出すことが中心です。

一方Web開発では、Java、Python、Ruby、PHPなどのプログラミング言語やSQLなどのデータベース言語が主に使用され、WebアプリケーションやWebサービスの開発を中心に行われています。

それぞれの違いについて、もう少し具体的に見ていきましょう。

Web制作に必要な言語

Web制作に必要な代表的な言語には、HTML、CSS、JavaScript等が挙げられます。

HTMLは、Webサイトの基本的な構造を定義するマークアップ言語であり、CSSは、Webサイトのスタイルやデザインを調整するための言語です。

JavaScriptは、Webサイトに動的な要素を追加するために使用される言語です。

Web制作は、これらの言語を組み合わせて、魅力的で使いやすいWebサイトを作成することを仕事とします。

これらの言語は、デザインや表現力を活かすことができる一方で、プログラミング言語に比べると制御構文やアルゴリズムが簡単であるため、スキルアップに限界があるとされています。

Web開発に必要な言語

Web開発には、Web制作に必要な言語に加えて、プログラミング言語やデータベース言語が必要となります。

代表的なプログラミング言語としては、Java、Python、Ruby、PHPなどがあります。

データベース言語としては、SQLが一般的です。

これらの言語を使用することで、WebアプリケーションやWebサービスの開発が可能となります。

Web開発では、Webサイトだけでなく、データベースやサーバーなどの技術も必要となるため、Web制作に比べて高度な技術が必要とされます。

Web開発のスキルを磨くことで、高度なWebサービスやアプリケーションの開発が可能となり、より幅広いキャリアパスが拓けることでしょう。

【年収で比較】Web制作とWeb開発の違い

web制作 年収

Web制作とWeb開発は、WebサイトやWebアプリケーションを制作する上で必要な技術ですが、その仕事内容や年収に大きな違いがあります。

Web制作は、Webサイトの見た目や操作性を設計する仕事ですが、Web開発は、WebサイトやWebアプリケーションのバックエンド部分の開発を担当する仕事で高度な専門性が必要です。

そのため、Web開発者の方が技術的要素が多く、年収も高めに設定される傾向にあります。

Web制作の平均年収

Web制作には、Webデザイナー、コーダー、Webディレクターなど、さまざまな職種が存在します。

それぞれの職種に応じて年収も異なりますが、Web制作全体としては比較的低い年収帯に属する傾向があります。

ここではWeb制作に関わる職種を代表して、Webデザイナーの年収を見てみましょう。

Webデザイナーの平均年収は、約458万円程度です。

(参照:求人ボックス

一般的にWeb制作は比較的短期間で行われるプロジェクトが多く、大規模なプロジェクトに比べて年収が低めに設定される傾向があります。

WebデザイナーやWebディレクターなどのポジションによっても異なりますが、経験や実績によっては高年収が期待できる場合もまれにあります。

例えば、複数の大規模プロジェクトに参加し、それらの成功に貢献したWebディレクターは、高い年収を得ることができるでしょう。

Web開発の平均年収

Web開発に関わる職種については、Webエンジニアの年収を取り上げて見てみましょう。

こちらの平均年収は、約555万円程度です。

(参考:求人ボックス

プログラマーやエンジニアなどのポジションによっても異なりますが、Web制作よりも高めの年収帯に属する傾向があります。

Web開発は、WebサイトやWebアプリケーションの開発を担当するため、プログラミング言語やデータベースの知識が必要です。

また、最近ではAIやビッグデータなどの分野が注目され、Web開発のスキルが必要とされる場面もあり、年収が1000万円を越えるケースもあります。

Web開発もまた、経験や実績によっては高年収が期待できる職種の一つといえるでしょう。

特に、新しい技術やフレームワークの習得、プロジェクトを成功に導く力を持つエンジニアは、高い報酬を得ることが可能です。

【将来性で比較】Web制作とWeb開発の違い

web制作 web開発 将来性

Web制作とWeb開発は、どちらもビジネスを展開していくうえで欠かせない技術であり、今後ますます需要が高まっていくでしょう。

Web制作においては、デザイン性やユーザビリティの向上だけでなく、UI/UXの設計、コンテンツ戦略など、様々なスキルが必要です。

一方、Web開発においては、プログラミング言語やサーバーサイドの処理、データベース設計などのスキルが求められています。

それぞれの将来性についてもう少し具体的に見ていきましょう。

Web制作の将来性

近年では、WordPressやCanvaのように、ノーコードで誰でも簡単にWebサイトやデザイン制作物が作れるサービスが登場しています。

ただし、既存のデザインテンプレートに当てはめるだけでは、新たなユーザーを獲得するのは難しいでしょう。

今後はWeb制作の技術的なスキルだけでなく、マーケティング戦略SEO戦略に対応したスキルの需要がますます高まっていくことが予想されます。

スマートフォンやタブレットなどモバイル端末の普及に伴い、それらの端末に最適化されたWebページを制作するスキルも必要です。

他にもAIによる画像処理、コンテンツ生成、AR、VRなど新しい技術が次々と登場しています。

今後も、それらのテクノロジーに対応できるスキルがWeb制作者には求められるでしょう。

Web開発の将来性

日進月歩のWebの世界では、AI、ビッグデータ、IoT、ブロックチェーン、クラウドコンピューティングなどの技術も台頭してきています。

これらの新しい技術の中には既に私たちの生活に浸透し、なくてはならないものとなっているものも多数あるでしょう。

特に、スマートフォンやタブレットが急速に普及したことで、今ではパソコンよりも、モバイル端末でWebページを閲覧している人の方が多いです。

一方で、スマートフォンやタブレットを使って事業展開をおこないたい企業の需要とは裏腹に、これらのアプリを開発できるWeb開発の供給が追いついていないのが現状です。

Web開発の将来性を考えると、今後もスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末に対応したWebアプリケーションの需要がますます高まると予想されます。

転職するならWeb開発がおすすめな理由

web開発 転職

ここまで見てきたように、仕事内容、言語、年収、将来性という4つの側面から総合的に判断しても、Web開発はとても魅力的です。

ここでは、転職をするならWeb制作よりも、Web開発がおすすめである理由を挙げています。

  • Web制作はレッドオーシャン
  • Web開発の方がエンジニアとしてレベルアップできる
  • 自社開発などであれば待遇が良い可能性がある
  • 転職も比較的苦労せずできる

それぞれの理由について、詳しく見ていきましょう。

Web制作はレッドオーシャン

Web制作は、初心者でも比較的簡単に始められる分野であり、多くの人々が参入しているため、競争率の高い「レッドオーシャン」と呼ばれています。

求人数に対して応募者が多いことで、競争率が高く、求職者にとっては比較的難易度が高いとされています。

一方、Web開発は技術的な知識が必要であり、競合相手が少なく、需要が高い分野です。

Web開発には高度なスキルが必要であり、プログラミング言語やフレームワークの知識を持つエンジニアは、現在非常に求められています。

そのため、Web開発は将来的にも需要が増えていくと予想され、就職や転職においても有利な分野といえます。

Web開発の方がエンジニアとしてレベルアップできる

Web制作とWeb開発では、スキルアップの方法が異なります。

Web制作は、基本的にはデザインやコーディングの技術が中心であり、技術的な深堀りは求められません。

一方、Web開発では、アルゴリズムやデータ構造、セキュリティ、最新技術など、幅広い知識と技術が求められます。

例えば、Webアプリケーションを開発する場合には、データベースの設計やAPIの開発など、Web制作では扱われない知識や技術が必要です。

また、Web開発は常に進化しており、新しい技術やフレームワークが次々と登場していて、学ぶことも多いです。

Web開発に従事することで、エンジニアとしてのスキルアップを図れる上、自身の技術力向上にも繋がります。

自社開発などであれば待遇が良い可能性がある

自社開発は、企業が自社でシステムやアプリケーションを開発することを指します。

自社開発を行う企業は、外部の業者に依頼するよりもコストを抑えることができ、プロジェクトの進行状況を把握しやすいといったメリットがあります。

さらに、自社開発に携わるエンジニアには、比較的高い待遇が与えられることもあるでしょう。

特に、新しい技術を取り入れたり、市場に先駆けて製品をリリースしたりする場合は、その成功によって企業の成長に貢献することになります。

そのため、自社開発に携わるエンジニアは、その貢献度に応じて高い評価を受け、給与や福利厚生面で優遇されることもあるでしょう。

ただし、自社開発に携わるエンジニアには、プロジェクトの進行状況を把握し、タスクを管理する能力が求められます。

転職も比較的苦労せずできる

転職市場が活発なIT業界において、Web開発のエンジニアは比較的求人数が多く、転職しやすい職種です。

Web開発に携わるエンジニアは、多くの企業で求められており、業界自体が拡大していることもあり、需要も豊富です。

また、Web開発に関するスキルや知識は、他の分野にも応用が利くため、スキルアップによる転職の機会も多数あります。

さらに、Web開発の分野は常に進化しているため、新しい技術やツールを学び、スキルを磨くことで、より幅広い分野で活躍することができるでしょう。

例えば、Web開発で培ったアルゴリズムやデータ構造の知識は、ゲーム開発やAI開発など、幅広い分野に応用が効きます。

転職市場が活発な分野であるため、競争率も高く、求められるスキルや経験も多岐に渡ります。

Web開発を目指してスキルを身につけよう

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ビジネスのデジタル化が進む中、Webサイトやアプリケーションは企業の顔となり、顧客との接点となるため、Web開発の重要性はますます高まっています。

Webサイトやアプリケーションの開発に必要なスキルや知識を身につけることで、多くの企業で求められるエンジニアになることが可能です。

Web開発には、フロントエンド・バックエンド・データベースなどの分野があり、それぞれに必要な技術が異なります。

Web開発に関する知識や技術は、他の分野にも応用が利くため、スキルアップによる転職のチャンスも望めるでしょう。

転職市場も活発な分野であるため、自分の希望やキャリアに合わせた転職活動を行うこともできます。

Web開発を目指してスキルを身につけ、今後のキャリアアップに繋げましょう。