SEO対策はWebマーケティングの基本で、外部対策と内部対策があります。
SEOはSearch Engine Optimizationの頭文字をとった言葉で、日本語では検索エンジン最適化と言います。
SEO対策=検索エンジン最適化対策です。GoogleやYahoo!などの検索エンジンで上位表示をさせたいならば、内部対策を先にしっかり行う必要があります。
SEOの内部対策で基本となる15の施策をしましょう。
SEO対策を大きく3つに分けると、クローラーの巡回を促進する各対策7選、ページ内容を適切にGoogleに伝える各施策4選、ユーザビリティを高める各施策4選です。
これらを取り入れればSEOに強いサイトが作れます。
SEO内部対策とはなにをすること?
SEOとは先に記載した通り、検索エンジン最適化のことです。
内部対策とはサイト内を最適化させ、サイトの目的を達成させるために行います。
目的は人材募集、商品やサービス宣伝や販売、会社や商品の認知度やイメージアップ、定期的な情報の提供などです。
これらは、検索エンジンにまず載せてユーザーを誘導する必要があります。また、誘導できてもサイトのユーザビリティが悪いと目的達成を果たせません。
ユーザーがサイトを訪れやすくして滞在時間を長くさせ、サイトの目的を達成することがSEOの内部対策です。
SEO内部対策はなぜする必要がある?
SEOの内部対策はサイトの目的を達成するためだと紹介しました。
まずは、サイトに訪れる人を増やす必要があります。
サイトを訪れる人はホームページアドレスを直接入力するよりもキーワードを検索エンジンに入力して、自分のニーズに合ったサイトを探して訪れます。
携帯が普及しているので、検索する年齢層は子どもからお年寄りまでとても広いです。
そのため、検索エンジンのどのページに表示されるかは重要です。
特に、若年層やお年寄りは検索に慣れていないことが多いので、検索結果の1ページ目のみに目を通す可能性がとても多いでしょう。
SEO内部対策をしないと、検索順位がさがるだけでなく、検索結果にすら表れない可能性があるのです。
クローラーの巡回を促進するSEO内部対策7選
クローラーとはWebページを巡回してコンテンツ、ページ、ファイルなどの情報を収集するロボットプログラムです。
収集したデータはデータベース化されます。
クローラーが自分のWebサイトに巡回して来ない限り、インデックスされません。
インデックスとは、公開したWebページが検索エンジンのデータベースに登録され検索結果に表示される状態になることです。
ここではクローラーに認識されやすくするためのSEO内部対策7選を紹介します。
サイト構造をわかりやすくする
サイト構造をわかりやすくするには、3つのポイントがあります。
- 記事をまとめて整理するカテゴリー設計
- 似たようなコンテンツをまとめるコンテンツ設計
- サイト内でユーザーがどのように動くかを考える導線設計
- 深い階層構造は避ける
https://launchstudio.jp/category/webdesigner/
スラッシュ(/)で区切ったものが階層で、スラッシュが多いほど構造が深いです。
また、URLを見ただけで、何の情報を扱っているかがわかるように工夫する必要があります。
こちらは、カテゴリー内のウェブデザイナーとURLから判断できそうです。
サイトを訪れる時、トップページから訪れるとは限りません。
どのページからでもユーザーが目的のページにたどり着けるようにする必要があります。
そして、わかりやすい構造は、クローラーのスムーズな巡回を促せます。
内部リンクを最適化する
リンクには、内部リンクと外部リンクがあります。
自社サイト内のページ同士のリンクが内部リンク
他社サイトとのリンクは外部リンクです。
関連性の高いページ同士をリンクさせると、ユーザーが知りたい情報にたどり着けます。
ユーザーの離脱を防ぎ、サイトでの滞在時間が高め、ユーザビリティの向上につとめない限り、サイトへの評価はあがりません。
ページ単体の評価だけでなく、サイト全体の評価につながります。
クローラーは内部リンクをたどってサイトを巡回するロボットです。
内部リンクが整備されていないサイトだと、ページを更新してもクローラーの巡回がスムーズでないため、検索結果になかなか表示されない可能性があります。
サイト評価をあげるにも、クローラーの巡回を促進させるSEO内部対策の一つとしても、内部リンクの最適化は必須です。
XMLサイトマップを作成する
XMLとは(Extensible Markup Language)ことで、拡張可能なマークアップ言語と訳されます。
マークアップ言語とは、タグを使用して、文章の構成や修正をする言語です。
タグの例では、HTML言語で見出しの場合、<h2></h2>をよく使います。
XMLはマークアップ言語のひとつです。
サイトマップでは、サイトの全体像や構造を地図のように見ることができます。
サイトマップには2種類あります。
ユーザーの利便性を考えたものが、HTMLサイトマップ、クローラーへの利便性を考えたものがXMLサイトマップ(sitemap.xml)です。
XMLを用意するだけで、クロールの巡回が効率化されます。SEO対策としては、特に欠かせない要素です。
パンくずリストを設置する
パンくずリストの由来は、童話ヘンゼルとグレーテルです。二人は道に迷わないように森の中でパンくずを道しるべに落としました。
サイト内でも今どのページを見ているのか、道しるべがあると便利でしょう。
この道しるべをパンくずリストと呼びます。英語ではbreadcrum listです。
パンくずリストには以下の3種類があります。
位置型 | 最も基本的な構造形式で、現在地を理解しやすい。そのため、3つの種類の中で最も使用されているパンくずリスト | HOME>ブログ>ブログの記事名 |
属性型 | 見ているページがどのカテゴリーに属するのかわかる | 店名TOP>メンズ>トップス>Tシャツ |
パン型 | 履歴型のパンくずリストでユーザーがどのような経由でそのページにたどり着いたかがわかる | 最初に訪れたページ>次に訪れたページ>現在のページ |
パンくずリストはクローラー対策とユーザービリティの両方にメリットがあります。
robot.txtを設置する
robot.txt(ロボッツ・テキスト)とは、クローラーの巡回に対して制御するテキストファイルです。
特定のページを制御した方が、クローラーがサイト内をうまく巡回できます。
設置した方が良い場所は以下の通りです。
- 会員限定ページなどログインが必要なページ
- カートの決済ページ等セキュリティが必要なページ
- まだ、閲覧されたくないテスト開発中のページ
- コンテンツの少ないお問い合わせページ
- 重要度の低いURL
- 動画やサイズの大きなメディアファイルがあるページ
こういったページにrobot.txtを設置することが、クローラーの巡回の最適化です。
重要なページを効率良く巡回できるようにします。
特にページ数が多いサイトでは積極的に取り入れる必要があります。
構造化マークアップを行う
構造化マークアップの方法は、HTML上に直接マークアップする方法、マークアップ支援ツールを使用する、データハイライターがあります。
クローラーにテキストやコンテンツ情報を理解してもらう方法です。
例えば、会社情報の「〇〇株式会社 電話番号03-1234-5678」
のような記載は、クローラーは単に読み込むだけで意味は理解しません。
会社名は〇〇株式会社、電話番号は03-1234-5678だよと、クローラーが認識できるよう一つずつ意味付けする必要があります。
また、グーグル検索結果ではリッチリザルトという特別な機能があります。
他の人はこちらも質問やレシピ結果での料理画像と料理名、商品情報では評価とレビュー及び在庫情報といったユーザーにとってプラスになる表示機能です。
リッチリザルトに載ると、競合サイトよりもユーザーの訪問率が格段にあがります。
伝えたい情報を構造化マークアップしておくと、リッチリザルトに採用される可能性が高くなります。
SSL化をしてセキュリティを向上させる
SSLは(Secure Sockets Layer)の略で、暗号化したデータを送受信するための仕組み(プロトコル)です。
SSL化をしていないと顧客の個人情報や決済情報などがそのまま伝わって情報漏洩になります。
例えば、山田太郎→4iacnoe、03-1234-5678→a83ndlwqnoaなど、ランダムな文字列で暗号化されるので、たとえ情報が盗まれても、SSL化をしている場合は第3者に伝わる心配はありません。
URLの前に鍵マークがあるサイトはSSLをしているサイトです。
していないサイトは、「Not secure」や「保護されていない通信」と表示されます。
Googleでは、常時SSL化されているかどうかが、検索順位を決定する要素の一つとしています。
ページの内容を適切にGoogleに伝えるSEO内部施策4選
クローラーが上手く巡回をして、データベースにサイト内容が保存されたら、次は検索結果にインデックス(表示)される番です。
Googleに適切にページの内容を伝えていないと、表示内容の差で他社サイトにユーザーが流れてしまう可能性があります。
ユーザーがサイトを訪れたいと思うよう、魅力的な的な検索結果表示させる必要があります。
下記に紹介するGoogleに伝えるSEO内部施策4選も必要です。
タイトルタグにキーワードを含める
各URLページごとに、タイトルタグを設定します。
キーワードは、タイトルの前方に含めると検索クエリ(ユーザーが検索する時に使う語句や文章)との関連性が示せます。
タイトルタグの最適文字数は、パソコンでは32文字程度、スマホでは30~41字程度です。
規定文字数を超過した場合は、検索エンジン側の判断で省略され、(…)で表示される可能性があります。
タイトルタグに似たものに<h1>タグがありますが、こちらは設定してもWebページ内にだけ表示されて、検索エンジンには表示されません。
競合上位サイトのタイトルの傾向を分析して、オリジナリティのあるタイトルでタイトルタグを設定すると良いでしょう。
キーワードを含みつつユーザーが思わずクリックしたくなるタイトルにする必要があります。
見出しタグを適切に設定する
見出しタグはhタグで表示され、以下の通り適切に設定する必要があります。
- 順番通りに設定する。h2の後にいきなりh4がくる等、順番を抜かさない。
- <h1>はテーマやタイトルに使用するので、複数使うと不自然な文になることが多い。1度だけ使用を目標に構成する。
- <h2>は中見出しとも呼ばれ目次や章に用いる。キーワードを盛り込むと良いが詰め込みすぎはNG
- 見出しは文の形のような長い見出しにはしない。
- <h3>は各章のポイントで<h4>以降は補足情報と考えると良い。
見出しを適切に設定することは、ユーザーが読みやすくなるだけでなく、検索エンジンに正しく読み込ませるSEO内部施策です。
メタディスクリプションを最適化する
検索結果が表示される画面では、まずはタイトルが32文字程度で表示され、その後スニペット(snippet)と呼ばれる短文が表示されます。
スニペットは通常、パソコン画面では100文字程度、スマホの場合は60~70文字です。
タイトルのみでは判断が難しいので、このスニペットでサイトがどのような内容かユーザーは判断し、訪問します。
スニペットの表示には、メタディスクリプション(meta description)の設定が必要です。
スニペットの文章自体がSEOに直接影響するわけではありませんが、サイトを訪れる人数が増えます。
メタディスクリプションを最適化、つまりスニペットに使う文章をユーザーにクリックされやすいキーワードや説明文を盛り込むことが重要です。
altタグを設置する
altタグの読み方はオルトタグです。
altはalternative(代替案)の意味で、altタグは代替テキストとも呼ばれています。
何の代替かというと画像の代替テキストで、設置すると以下のようなメリットがあります。
- 通信障害に対応できる:画像が表示できない場合に、画像の代わりにテキストを表示可能
- 視覚障害者でも利用できるページになる:スクリーンリーダーや音声ブラウザを利用して視覚障害者は情報を収集
- 画像内容を適切に検索エンジンに伝えられるので、SEO効果が期待
- 画像検索からWebページを訪れてくれるユーザーを確保
画像をWebページに取り入れる際には、altタグの設置がSEO内部施策につながります。
ユーザビリティを高めるSEO内部施策4選
ユーザビリティはUse+Abilityから来た言葉で、使い勝手や使いやすさという意味です。
ユーザビリティを高めることでユーザーフレンドリーなサイトとして、何度も見てもらえるサイトが作れます。
使い勝手が悪いとユーザーが1ページ目だけを見て離れてしまう直帰率が高くなります。
CVR(コンバージョン率)という、ユーザーの訪問に対してどれだけ成果に結びついたかを示す率もあがりません。
サイトの目的を達成するためにもユーザビリティを高めるSEO内部施策は必須です。
ページの表示速度を高速化する
表示に3秒以上かかるとユーザーは離脱しますので、1秒前半で表示させることが理想です。
また、Googleも速度が遅いとマイナス評価をつけるとしています。
高速化をする方法は主に以下の通りです。
- 不要なプラグイン(拡張機能)の削除
- PHPのバージョンアップ
- HTTPのリクエスト回数を減らす
- 画像や動画のデータサイズを削減する
- CSSやJavaScriptを外部ファイルとして保存する
- HTMLやCSSなどのソースコードを圧縮するサーバーの性能を高める
- ブラウザのキャッシュを用いる高性能なサーバーを利用する
グーグルの提供するGoogle PageSpeedInsightsやGoogleアナリティクスと言った無料プログラムもありますので測定してみると良いでしょう。
モバイルファーストインデックスに対応する
モバイルファーストインデックス(Mobile First Index)に適用しているかどうかは、Google Search Consoleで確認可能できます。
PCとモバイルサイトでコンテンツ内容が違うサイト、モバイル対応が中途半端なサイト、モバイルサイトがないサイトは、モバイルファーストインデックスで影響を受けるサイトです。
Googleは2021年3月に強制移行の予定でしたが、現在は未定です。
しかし、いつ強制移行がまた発表されるかわからないので、予め対応しておくと良いでしょう。
グーグルの検索順位に影響があるわけではありませんが、ユーザビリティが高い方がたくさんの人がウェブサイトを訪れます。
携帯での検索がさらに増えていくので、モバイルファーストインデックスへの対応も必須といえます。
404ページを設定する
404ページが表示される原因は大きく3つです。
- 存在しないページか削除されたページ
- ユーザーによるURLの入力間違え
- リダイレクト設定の不備
対策しても、404ページを絶対に表示させないということは現実的に不可能と言われています。
スペルミスで404ページを試してみましょう。
404エラーページが現れます。
404ページを予め設定して、404ページからユーザーをトップページへ呼び込んだり、他のサイトへの離脱脱率を防ぎましょう。
リンク切れがないかチェックする
リンク切れの主な原因は、入力間違えとリンク先の閉鎖や削除です。
入力間違えは、細心の注意を払ってリンクを貼れば防げます。
未然に防ぎようがないリンク先の閉鎖や削除は、定期的にチェックをしましょう。
リンク切れはチェックツールを使用すれば、ほとんどの場合ワンクリックでリンク切れを検出してくれます。
以下にいくつか紹介します。
- ブラウザで使用可能なツール:ブラウザ上で実行できるのでインストールの必要がありません。
- ワードプレスのプラグインツール:Webサイト公開にワードプレスを使用している場合は、こちらのプラグインツールを使用できます。
- グーグルサーチコンソールを利用
その他、有料、無料、インストールが必要なものなど様々なリンク切れチェックツールがあります。
SEO内部対策は必須の施策
これまで紹介してきたSEO内部対策は、サイトの目的を達成するために必須の施策です。
特にクローラーの巡回を促進する施策は検索順位や結果に直接影響を与えるので、サイトへの訪問者数を左右します。
せっかく作りこんだサイトが検索結果に表れないような残念なことが起こらないように、クローラーの巡回を促進するSEO内部対策7選をまずはしっかり行いましょう。
その上で、ページの内容を適切にGoogleに伝えるSEO内部施策4選をします。
オンラインが普及すればするほど、Webサイトの重要性が上がります。
今は、誰でもスマホを使っている時代です。
ユーザビリティを高めるSEO内部施策4選も取り入れて、サイト訪問者が一回限りでなく何度も足を運んでくれるようなサイトを目指しましょう。