自分の作成したサイトやコンテンツを多くの人に見てもらうには、SEO対策が必要です。
しかし、SEOはどんな基準でサイトやコンテンツを評価しているのでしょうか。
実はSEOには評価されるための目安が存在します。
どんな基準があるか把握し、対策することで検索上位表示される可能性は高くなるでしょう。
特に評価基準である「E-E-A-T」は重要視されていますので、検索上表示を狙うなら理解しておく必要があります。
そこで今回は、SEOの評価基準について詳しく解説し、評価基準に近づけるためにはどうすればいいのか具体的に紹介します。
SEOの評価とは?
SEOの評価とは、複数の要素から検索アルゴリズムが検索順位を決めるものです。
そもそもSEOは「Search Engine Optimization」という言葉の略称で「検索エンジンの最適化」を意味します。
SEOは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで検索されたキーワードから、サイトを検索上位表示させることを目的にした施策です。
検索エンジンにサイトを評価してもらい検索上位表示を目指します。
しかし、そのSEOの評価基準は明確には公表されていません。
検索上位されているサイトを参考にしたり、Googleからのガイドラインを頼りに可能性のある施策をするしかないのです。
検索エンジンはGoogleやYahoo!などいろいろありますが、Googleを利用している人の割合がほとんどです。
そのため、Googleに対してのSEO評価を基準にして施策をします。
ちなみに、Yahoo!はGoogleの検索エンジンを採用しています。
ということは、Googleの検索エンジンに向けたSEO施策をすれば、GoogleもYahoo!もSEO施策ができるのです。
SEOの評価基準
GoogleではSEOの明確な評価基準を公表していませんが、目安となるGoogleの検索品質評価ガイドラインは存在します。
検索品質評価ガイドラインとは、Googleが採用した外部評価者が品質を評価するためのマニュアルです。
現在、このガイドライン「General Guidelines」は英語版のみで作成されています。
簡単に内容をまとめると「需要」「品質」「使いやすさ」を評価基準にしていることが記載されています。
この3つの評価基準がSEOのポイントということです。
ではそれぞれをさらに詳しく解説します。
需要
需要(Needs Met)は、ユーザーの需要に合った内容をスムーズに提供できているかを判断しています。
以下のポイントを押さえながらのコンテンツ作成が必要です。
- 内容
- 量
- 簡易性
ユーザーが求める情報を提供し、需要にあった適切な情報量、ユーザーがストレスなく情報にたどり着き目的を達成できるかを評価します。
例えば「Webサイト 作り方」で検索した場合を考えてみましょう。
Webサイトの作り方についての情報が記載されたコンテンツであり、なおかつ必要な情報量があればユーザーの需要と一致するため、評価者に評価されやすくなります。
ユーザーの需要と一致するコンテンツ作成が必要なのです。
品質
品質(Page Quality)は、発信する情報の質が高く、信頼できるのかを判断します。
主にE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼)がSEOの高評価を得るために必要です。
例えば「美容化粧品」に絞ったコンテンツを増やし、美容化粧品のみが掲載されたサイトを作成します。
また、コンテンツの情報を作成した人が美容皮膚科の先生や、化粧品の資格保有者、美容専門のライターであるとしましょう。
そうすると、E-E-A-Tに沿った高品質な情報であることを証明できるのです。
E-E-A-TについてはSEOの評価基準で最も重要ですので、詳細は後述します。
使いやすさ
使いやすさ(ユーザービリティ)は、サイトの見やすさや、使いやすさについて判断します。
以下のポイントは使いやすさの評価に関わります。
- モバイルでの使いやすさ
- ユーザーの必要な情報が見やすい機能やレイアウトにする
- ページの表示速度
パソコンとモバイルのどちらも使いやすくなっているかも判断基準になります。
もし、閲覧するサイトがユーザーの需要に合い信頼性があっても、サイトが使いづらい場合、必要な情報を得る前に離脱してしまう可能性が高まります。
ユーザーの満足度は情報の内容だけでなく、サイトの見やすさ、操作のしやすさなども大きく関わるため、使いやすさもSEOの評価基準となっているのです。
最重要のSEO評価基準はE-E-A-T
Googleはサイトの品質を評価するために、E-E-A-Tの評価基準を重視しています。
E-E-A-Tとは、「経験」「専門性」「権威性」「信頼」を意味します。
以前はE-A-T(専門性・権威性・信頼)の3つの基準で評価されていました。
そこに「経験」が加わり、ユーザーにとってより価値の高いコンテンツを提供するものを見極められるようになったのです。
では、それぞれの基準について詳しく解説します。
経験(Experience)
経験(Experience)は、コンテンツ作成者の経験から言及する内容であるかで評価されます。
例えば、以下のような商品の紹介をしているブログコンテンツがあったとします。
- ブログA:公式サイトから商品の特徴やメリットなど内容をまとめたブログ
- ブログB:公式サイトから商品の特徴やメリットなど内容をまとめ、実際に利用した経験を元に自分の意見を入れているブログ
どちらが「経験」として高評価されるかといえば「ブログB」です。
実際に経験した情報は「経験」の評価だけでなく、ユーザーにとっても価値がある情報になり得るのです。
専門性(Expertise)
専門性(Expertise)は、特定の分野においてコンテンツ作成者が十分な知識やスキルを持っているかを評価しています。
健康に関するコンテンツなら医療従事者、美容に関するコンテンツなら美容師やエステティシャンなど、プロが発信する情報が優先的に評価されます。
また、コンテンツ内容も特化したもので、深い内容が記載されているほうが「専門性」の評価を得られやすいです。
具体的には以下の4つの専門性を意識するのがポイントです。
- コンテンツのテーマは統一する
- 問題を解決へと導ける
- 最新情報を入れる
- 専門情報を網羅する
いろんなテーマのカテゴリが含まれるサイトより、テーマが統一された特化型のサイトのほうが「専門性」の評価を得られます。
権威性(Authoritativeness)
権威性(Authoritativeness)とは、第三者から有力な情報だとどれだけ認知されているかを示すものです。
具体的には「被リンク」と「サイテーション」の獲得をどれだけできているかで、評価されます。
被リンクとは、コンテンツが他のサイトやSNSでリンクを貼られている状態です。
サイテーションは、運営者の情報やコンテンツに対して他サイト・SNSなどで言及されている状態をいいます。
リンクを貼ってもらうこと、言及されることは、第三者からの評価が高く、認知度もあるという評価基準になるのです。
また、メディアで取り上げられることの多い有名人やブランド名・商品名などの指名検索数が多い企業は権威性が高いと評価される傾向もあります。
信頼(Trust)
信頼(Trust)は、コンテンツ内容の正確さや運営者の誠実さ、サイトの安全性などが評価されます。
以下のような評価基準があります。
- コンテンツはオリジナル性が高く、コピーコンテンツではないか
- サイトがSSL化(HTTPS)であるか
- 運営者情報や企業情報、利用規約などが記載されているか
- 確かな情報を参照してコンテンツが作成されているか
意味合いとしては、前述した「経験」「専門性」「権威性」が総合的に含まれていると言えます。
Googleは「信頼」をE-E-A-Tの中で中心的な存在とし、重視していると考えられるでしょう。
E-E-A-T以外の評価基準
SEOの評価基準は「E-E-A-T」だと前述しましたが、他にもSEOの評価基準としていることがあります。
「YMYL」と「モバイルファーストインデックス(MFI)」です。
これらはE-E-A-Tの評価基準をさらに深く、幅広く対応するための評価基準になります。
YMYLとモバイルファーストインデックスを理解しておくことは、検索エンジン最適化を効果的に行うためにも必要ですので解説します。
YMYL
YMYLとは、健康やお金などユーザーの幸福に大きく影響する生活にちなんだテーマのことです。
YMYLとなるテーマ・ジャンルは以下のようなものがあります。
- 金融・保険など財産に関わる内容
- 医療・医薬など健康に関わる内容
- オンラインショッピングやサービスなど金銭的な取引に関わる内容
- 法律や政治などに関わる内容
- 人種・宗教などに関わる内容
- 行政や災害情報などの公式サイト
検索エンジンは、ユーザーにとって最も信頼の高い情報提供を目指しているため、上記の内容に関しては厳しい評価基準を適用しています。
評価基準はE-E-A-Tと変わりませんが、非常に高い基準で評価されます。
そのため、個人サイト・ブログなどでYMYLのテーマを扱った場合、検索上位表示を目指すことは容易ではありません。
個人サイト・ブログの場合は、なるべくYMYLとは違うテーマを選択することをおすすめします。
モバイルファーストインデックス(MFI)
モバイルファーストインデックス(MFI)は、モバイルページを軸にSEOの評価をすることです。
近年はモバイルユーザーの利用率が増加しています。
そのため、Googleがインデックス対象ページをPCページからモバイルページへ移行する仕組み「モバイルファーストインデックス」を導入したのです。
ですから、SEOの評価基準としてモバイル対応することは必須となります。
モバイルページで重要視するポイントは以下の2つです。
- 使いやすいレイアウトであるか
- 表示スピードは遅くなく、ストレスなくアクセスできるか
モバイルユーザーの視点から見た快適なコンテンツ作成が重要となります。
SEOの評価が決まるまでの仕組み
SEO対策をするときは、コンテンツページがどう評価されて検索順位が決まり、検索結果に表示されているか仕組みを理解しておく必要があります。
Googleの場合は、以下の機能を順番に使い検索順位の評価をしています。
- クロール
- インデックス
- ランキング
全てのコンテンツが検索結果に表示されているわけではないため、サイトの構造を整えることが重要です。
では、それぞれの機能の仕組みを詳しく解説します。
クロール
クロールとは、ロボットプログラムのクローラー(Googlebotなど)がWebページを発見・巡回し、新しく公開されたサイトやコンテンツなどの情報収集をすることです。
Web上では、毎日新しく公開されたサイトやコンテンツがたくさんあります。
その数は膨大で、全てを把握することは難しいため、クローラーに見つけてもらいクロールされるようにする必要があるのです。
クローラーに見つけてもらうためには、Googleが提供する「サーチコンソール」でサイトマップを送信する方法があります。
特に新規でサイトを立ち上げたときは、見つけてもらいにくいため積極的に利用しましょう。
また、クロールされやすくするためのSEO対策があります。
SEO対策については後述します。
インデックス
インデックスとは、クロールした情報をGoogleのデータベースに登録することです。
データベースに登録されて初めて検索結果として表示される対象ページとなります。
しかし、クロールはされてもインデックスされないケースがあります。
なぜなら、インデックスする対象の品質を重要視しているからです。
以下の場合は、インデックスされないので気をつけましょう。
- コピーコンテンツ
- 低品質なもの(情報が不確か、ユーザーの求める答えがないなど)
インデックスされやすくするためには、E-E-A-Tの評価基準を満たすような高品質のコンテンツ作成が重要になってくるのです。
ランキング
ランキングは、インデックスされたサイトの中から、Googleの検索アルゴリズムに従いさまざまな要素を踏まえ、総合的に評価が高い順に表示させるものです。
数あるページに対して自動的に順位を決定する「検索アルゴリズム」は、200以上の要素の組み合わせで成り立っています。
Googleは、検索アルゴリズムの指標は全て公表していないため、完全な要素を知ることはできません。
しかし、以下の検索アルゴリズムの5つの要素を押さえていれば、ランキング検索上位を目指すことはできます。
- 検索クエリの意味
- コンテンツの関連性
- コンテンツの質
- ウェブサイトのユーザビリティ
- コンテキストと設定
これらの要素をしっかり理解した対策がSEOでは重要になるのです。
SEO評価を上げるための対策方法
SEO評価を上げるためには、高品質なコンテンツ作成をし、メンテナンスを繰り返し行う必要があります。
さまざまな対策方法がありますが、まずは以下の3つをしっかりと理解する必要があり、これらの対策をしていくことが大切です。
- コンテンツSEO
- 内部対策
- 外部対策
では、それぞれの具体的な対策方法を解説します。
コンテンツSEO
コンテンツSEOとは、ユーザーから必要とされている有益な情報を提供できるコンテンツを作成し、SEO評価を上げ検索上位を目指すものです。
どれだけユーザーの検索意図に対応し、有益情報を提供できるかが重要です。
コンテンツSEOでは、サイトの滞在時間の長さを指標にユーザーの満足度合を評価します。
以下の4つのポイントを押さえると、ユーザーに必要とされるコンテンツ作成ができます。
- ターゲットユーザーを明確にする
- どんなキーワードで検索されるかを把握する
- 信頼性を高める情報をコンテンツに入れる
- リライトして常に最新情報に更新する
SEOでは、コンテンツの内容と品質が評価の要素として大きく関わるため、ポイントを押さえたコンテンツ作成に取り組みましょう。
内部対策
内部対策とは、Webページをクロール、インデックス、ランキング評価をしてもらうためにコンテンツの関連性と品質を適切に評価させるための対策です。
Webサイト、ページ内のHTML要素の見直しなどをし、内部構造を最適化させます。
対策としてはいろいろありますが、基本的な内部対策としては以下があげられます。
- タイトルを最適化する
- 見出しタグを最適化する
- メタディスクリプションを最適化する
- 内部リンクの構築
- URLの正規化
- モバイルフレンドリーへの対応
これらはテクニカルSEO対策とも呼ばれます。
ちなみに内部対策には、前述した「コンテンツSEO」も含まれます。
外部対策
外部対策とは、自分のサイトのテーマやトピックに関連のある他サイトから被リンクを獲得し第三者からの評価を得るための対策です。
被リンクを多く獲得しているサイトは良いサイトであり、有益情報があるものとしてGoogleから評価されます。
さらに、被リンクは人工的でなく自然に獲得することが高評価につながります。
自然に被リンクを獲得するためには、有益な情報であり、質の高い内容を発信し続けることが大切です。
被リンクは、外部リンクと呼ばれることもあります。
また、Web上やSNSでブランド名や、サービス名などについて言及されている「サイテーション」をしてもらうことも外部対策になります。
被リンク同様、質の高い内容発信をすることで獲得可能です。
SEOの評価基準に関する注意点
これまでSEOの評価基準として、Googleの検索品質評価ガイドラインやE-E-A-Tなどを紹介しましたが、あくまで評価基準の一部でしかありません。
もし、検索品質評価ガイドラインをすべて満たしたコンテンツを作成できたとしても、検索上位表示される保証はないのです。
SEOの評価基準は、あくまでユーザーが求めているであろう好まれるコンテンツの傾向を示しているだけです。
参考程度に利用し、ユーザーのニーズや検索意図を自分で考え、ユーザーファーストなコンテンツを作成することが重要になります。
また、Googleのアルゴリズムは定期的に変化するため、毎回変化する評価基準に合わせて対策していくしかありません。
そのため、SEOについては日々知識をアップデートさせていく必要があり、そのときのアルゴリズムに合わせたコンテンツ作成が必要です。
SEOの評価基準を満たす対策をしよう!
SEOの評価は、Googleのアルゴリズムにより決定されます。
評価基準は、Googleの検索品質評価ガイドラインを参考にしながら対策をしましょう。
Googleの検索品質評価ガイドラインでは、「需要」「品質」「使いやすさ」をSEOの評価基準としています。
そして、最も重要な評価基準として「E-E-A-T」があげられます。
E-E-A-Tとは「経験」「専門性」「権威性」「信頼」のことで、コンテンツ内に入れ込むことで評価を高められる基準です。
コンテンツ内にE-E-A-Tを入れ込むことができているか確認しながら作成し、SEOの評価基準を満たすようにしましょう。
ただし、今回紹介した評価基準はあくまでも一部にしかすぎませんので、ユーザーファーストなコンテンツ作成をすることを忘れず取り組んでください。