SEOとは、「検索エンジン最適化」の略称です。
ユーザーにとって価値のあるコンテンツを提供するために、内容を最適化して検索順位を上げる必要があります。
SEOに触れたことがない方だと、そもそもSEOにはどんな効果があるのか?気になる方も多いと思います。
そこで本記事では、SEOの効果を解説していきます。
業務で使いこなすために、効果測定や対策まで紹介していくので是非最後までご覧ください。
SEOの効果とは?
SEOで得られる効果とは、Googleなどの検索エンジンで検索結果上位にWebページを表示させ、サイトへの流入を増やすことです。
みなさんが何か調べ物をするときに、表示された順番にサイトを開くと思います。
検索結果の2ページ目、3ページ目のサイトまで見る人は少ないでしょう。
そのため、ユーザーにサイトを訪れてもらうには1ページ目(1〜10位)に表示されることが重要です。
SEOの効果は、大きく分けて2つあります。
- サイトの集客力向上
- ブランドの認知向上
1つずつ解説していきます。
サイトの集客力向上
まず1つ目は、サイトの集客力向上です。
SEO対策をし、検索結果上位に表示されると多くのユーザーがサイトに触れやすくなります。
実際に、検索結果上位のページのクリック率は高い数値が出ています。
検索結果1位のクリック率は20〜30%、2位は15%、3位は10%前後です。
月間検索数が1000のキーワードで検索結果1位に表示されれば、約200人の人がサイトを訪問してくれます。
1つのキーワードだけでなく、いくつものキーワードで検索結果上位に表示されればかなり大きな集客効果が期待できるでしょう。
ブランドの認知向上
2つ目は、ブランドの認知向上です。
検索エンジンは、信頼性が高く品質の良いサイトを評価し、この評価基準のことをE-E-A-T評価基準といいます。
この評価基準に基づいて、多くのキーワードで上位表示されることで、サイトの認知度や信頼性が上がります。
すると、特定の分野におけるブランディング効果になります。
例えば、みなさんがGoogleなどの検索エンジンを使用してSEOの効果について検索するとします。
「SEO 効果」「SEO 対策」など様々なキーワードを入力して検索しても、いつも同じサイトが検索上位に表示されていれば、このサイトはSEOの分野で有名なサイトなのかな?と思うでしょう。
これが特定の分野でのブランディング効果です。
SEOの効果が出るまでの期間
SEOの効果が出るまでには、ある程度時間を要します。
なぜなら、サイトの強さや運営期間、競合性などの要素に左右されるからです。
また、施策によっても効果が出るまでの期間は変わってきます。
大体3~6ヶ月程の期間がかかり、長ければ1年や2年と言った年月を要することもあります。
例えば、運営期間が長いサイトは比較的検索上位に表示されやすいです。
Googleはサイトの運営期間は検索順位を決定する要因ではないと言及していますが、新しいサイトと比べて、古いサイトの方がコンテンツの量や被リンク数が多くなるので、上位表示されやすい傾向にあります。
他にもキーワードの競合性によってもSEO効果に影響が出ます。
「SEO」などの検索回数が多いキーワードのことをビックキーワードと呼びますが、このようなビックキーワードは効果が表れるまでに多くの時間が必要です。
ビックキーワードは上位表示できればサイトへの流入数増加が見込めるため、上位表示を目指す競合サイトが多く存在しているからです。
SEOで効果を出すためにできる対策
SEOには質のいいコンテンツ作成からページの公開、その後のメンテナンスなど幅広く行うべきことがあります。
SEO効果を出すためにできる対策は、大きく分けて2つあります。
- 内部対策
- 外部対策
この2つの対策の特徴や方法について詳しく解説していくので、しっかり理解し、対策していきましょう。
内部対策
内部対策とは、サイトの内部で行われるSEO対策です。
内部対策は、検索エンジンから良い評価を受ける目的ではなく、悪い評価を受けないようにするための対策になります。
タグやサイトの構造など、基礎を作るものの設定をきちんと行わないと、質の良いコンテンツを作成しても上位表示されない可能性が高くなってしまいます。
内部対策をきちんと行うことで、Googleに適切にページの情報を認識してもらい、正しい評価をしてもらうことができます。
つまり、内部対策をして初めて正しく評価されるための土俵に立つことができるのです。
内部対策で取るべき方法は、主に以下の3つです。
- 内部リンク
- サイト高速化
- SSL化
内部リンクの最適化
内部リンクの最適化をすると、クローラーが巡回しやすくなります。
クローラーとは、検索エンジンがページを評価するためにWeb上を巡回するロボットのことです。
クローラーがサイトを読み取ることで、ページに評価をつけていく仕組みになっています。
そして、そのページやサイトの評価をGoogleのデータベースに登録することをインデックスと呼びます。
内部リンクが整備されていないサイトでは、素早くインデックスされず、検索結果に表示されない可能性が高いです。
内部リンクを最適化することで、クローラーがページをもれなく巡回でき、検索結果に表示される機会を得ることができます。
サイト高速化
次に、サイトの高速化です。
ページの表示が遅いと、ユーザーが離脱してしまう原因に繋がります。
検索結果上位に表示されるためには、サイトの表示スピードは非常に重要です。
近年では、サイトの表示スピードに関わる指標がランキング要因に組み込まれると発表されています。
表示スピードが3秒以上かかると離脱率が40%上がるというほど、表示スピードはユーザーが快適にサイトを閲覧するために重要な要因になっています。
画像のサイズや容量を軽量化することで、サイトを高速化することができるので是非実施してください。
SSL化
最後に、SSL化です。
SSLとは、ユーザーが安心してサイトを利用するためには必須のものです。
インターネットの普及で、様々なサービスが提供されています。
例えばネットショッピングやインターネットバンキングなどを利用するには、ユーザーの個人情報を提供しなければならないので、不安に思うユーザーも多いでしょう。
ユーザーに自社のサービスを安心して利用してもらうためには、SSL化が有効です。
SSL化とは、SSL証明書を取得することです。
この証明書は、Webサイトの運営者が実在していることを確認し、通信データを暗号化することができる証明書です。
SSL化することによって、Googleからのマイナス評価を防ぐことができます。
外部対策
外部対策とは、自サイトの外部からSEOの評価を高めるために行う施策のことです。
外部サイトからのリンクやシェアにより、検索エンジンにこのサイトは評価に値すると判断してもらうのです。
外部対策の方法は大きく分けて3つあります。
- 被リンク
- サイテーション
- SNS設置
1つずつ解説していきます。
被リンク
1つ目は、外部対策の中でも重要度が高い被リンクです。
被リンクとは、個人ブログなどの外部のWebサイトに自社のWebサイトのリンクを貼ってもらうことです。
外部からリンクされているサイトは、他者が選んだコンテンツとして検索エンジンに認識され、評価が高くなります。
特に関連性の高いサイトや、自然と発生したものは特に効果的です。
そのため、被リンクの数と質が重要だということがわかります。
被リンクを獲得するためにも、共有されやすいコンテンツを制作しましょう。
EメールやTwitterなどのSNSに貼られたリンクでは効果がないので注意してください。
サイテーション
次に、サイテーションです。
サイテーションとは、ネット上で企業名やサイト名、電話番号などが引用・言及されることです。
ブログやTwitterなどのSNS、YouTubeのコメント欄やタイトルなどあらゆるサービス上での言及がサイテーションにあたります。
サイテーションは被リンクと同じで第三者からの評価になりますが、被リンクよりハードルが低い施策です。
なぜなら、リンクが貼られていなくても名前を記載されるだけでいいからです。
サイテーション施策には、質のいいコンテンツを作り続けることや、SNSで拡散しやすいように設計する方法があります。
いずれにせよ、ユーザーの検索意図を考えてコンテンツを作りましょう。
SNS設置
最後に、SNS設置です。
SNSでのアクションは、SEOへの直接的な影響はありません。
しかし、SNSで話題になることで間接的にSEO対策になる可能性は充分にあります。
検索エンジンもSNSも情報を取得するために使用するツールですが、現在は調べ物をするときに検索エンジンよりもSNSで検索するユーザーも増えています。
例えば、リアルタイムの情報であればTwitter、美容系の口コミなどはInstagramなどで検索するユーザーが多いです。
SNSは情報発信のプラットフォームでもあるため、SNSで自社のコンテンツが投稿されれば、拡散されてサイトのアクセス数増加につながります。
そして最終的に検索上位表示の要素を満たすことが可能です。
SEOの効果測定の際に見る指標
SEOの効果測定とは、検索した際の状況を数値で計測することです。
効果測定をすると、期間内でのアクセスの状況を細かく見ることでそのSEO対策は適切だったかどうかを確認できます。
また、対策したキーワードで上位表示できているかどうかを見ることもできるので、そのキーワードによる施策で効果があるかどうかの判断が可能になります。
効果測定の指標には3つあります。
- オーガニック流入数
- 検索順位
- コンバージョン率
オーガニック流入数
効果測定の指標として、オーガニック流入数があります。
オーガニック流入数とは、ユーザーがサイトにアクセスしてから離脱するまでの一連の行動を指し、自然検索経由で訪問したユーザーの数です。
自然検索経由の流入数が増加するということは、そのままサイトへのアクセスが増加したということです。
流入数を測定するためには、Googleアナリティクスなどのツールを使って、アクセス解析を行う必要があります。
Googleアナリティクスでは、流入数と同時にアクセス時間やページビュー数を合わせて見ることができるので、それらの項目も分析することでより効果が得られます。
検索順位
他にも、調査対象のページが上位表示させたいキーワードで何位に表示されているか確認することも重要です。
検索順位が違うだけでアクセス数に大きな違いがあります。
例えば、1位の平均クリック率は約14%で、10位は約1%と10倍以上の差が出てきます。
Google検索の検索結果で1ページ目に表示されるのは10位までなので、まずは検索順位10位以内を目指しましょう。
検索順位を調べる際には、自分で実際に検索して確認する方法とツールを使用する方法があります。
ツールを使うほうが効率的なので、ぜひ活用してください。
CV(コンバージョン)率
CV(コンバージョン)率とは、成果達成率のことです。
Webサイトの成果(コンバージョン)を達成した割合を表す指標です。
「コンバージョン数÷訪問数×100」の計算式で算出します。
Webサイトの最終目標は、検索流入を増やすことではなく、会員登録や問い合わせなど何かしらのアクションを起こしてもらうことだと思います。
流入数が多いけれどコンバージョン率が低い記事は、ページ内のコンバージョン導線を工夫する必要があります。
コンバージョン率はGoogleアナリティクスで簡単に分析することができます。
SEOの効果測定に必要なツール
効果測定をするためには、ツールの導入が必要です。
検索順位などであれば自分で検索して確認することも可能ですが、ツールを使用することでより効率的に分析ができます。
効果測定をする場合、導入するツールを選択し、計測環境を整えてから指標の数値確認を行います。
効果測定によく使われているツールは以下の2つです。
- Googleアナリティクス
- Googleサーチコンソール
Googleアナリティクス
まずはGoogleアナリティクスです。
Googleアナリティクスとは、記事や時期ごとに分けてアクセス状況の分析ができる無料ツールのことです。
オーガニック流入数やコンバージョン率の分析に使用できます。
Webサイトのユーザー行動について、ユーザーの属性や訪問ページ、広告の効果や反響率など様々な分析が可能です。
Googleアナリティクスでの集計データは、広告戦略やWebサイト設計など様々な施策に活かすことができます。
ターゲット層もわかるので、より効果的なマーケティング施策を打てるでしょう。
Googleサーチコンソール
Googleサーチコンソールは、検索エンジンのロボットであるクローラーがどのようにサイトを認識しているかを確認するためのツールです。
Google検索からどのページに遷移したかがわかります。
他にも、検索ワードの表示回数やクリック数、被リンクの状況など重要な要素を確認できます。
また、表示速度の遅いURLや実装エラーなどの有無も解析できるので、サイトの問題点を把握するのに便利なツールです。
このように、意図したキーワードで表示されているかどうかなどの検索パフォーマンスを管理するために使用しましょう。
SEOの効果を最大限引き出そう
SEOで得られる効果とは、Googleなどの検索エンジンで検索上位にWebページを表示させ、サイトへの流入を増やす手法です。
SEOの効果は、サイトの集客力向上とブランドの認知力向上の2つがあります。
効果を出すためにできる対策は、内部対策と外部対策の2種類があり、両方を適切に行うことが重要です。
内部対策を行わないと、Googleに適切にページの情報を認識されなくなります。
タグやサイトの構造など、基礎を作るものの設定をきちんと行いましょう。
外部対策を行うと、自サイトの外部からSEOの評価を高めることができます。
SEO効果をきちんと理解し、適切な施策をしてユーザーの流入を増やしましょう。